キム・ヨンジュ
PEOPLEText: Satsuki Miyanishi
あなたの作品はアートでしょうか?ファッションでしょうか?
私は自分の作品をファッションよりもアートとして見ています。私が情熱を持っているのはアート作品を作る過程です。私達に質問をさせ、自分達が理解する世界を再度考えさせたり、日常に隠れた美しさを明らかにする様な作品です。アートの分野の中でもウェアブル・アート、つまり身につけられるアート、そして結果として人と共に動くものですね。この様なものはギャラリーや美術館に行かなくても人と交流できるというメリットがあります。ウェアブル・アートであるという特性は私の作品に特有の責任感と特権を与えてくれます。
あなたにとって内なる美しさとは何ですか?
どれだけ物が平凡であったり、通常の物に見えたとしても、それらが優れている、特別だ、美しい、と信じ諦める事なく作業を行えば、自分でも知らなかったその物の特性を発見する事に驚くと思います。その物が持っている特徴を拡大したり、強調する事により現れる美しさを何度も目撃しています。つまり、美しさは隠れた特性を発見し、見せる事で生まれ、気がついた欠点を隠す事ではないと思います。それが内なる美しさだと思います。
韓国とアメリカのアートの現状に違いはあると思いますか?
韓国にアーティストとして住んだ事がないので、韓国とアメリカのアートの現状の違いをお伝えできる程の情報と経験が私にはありません。
あなたに影響を与えた、あなたの好きなアーティストを教えて下さい。
私の好きなアーティストの一人はピエール・オーギュスト・ルノワールです。中学校の頃から彼の光の輝きの表現の仕方に惹き付けられていました。「輝き」と言っても、感じる鮮やかさやリズム、そして温かさです。私が実際の生活で体験している様に、彼は葉っぱ越しに観察する光の体験を捉えるのです。
お休みの日のはどのように過ごしていますか?
韓国のソウルの家に帰って家族や友達と過ごす様にしています。
予定されているプロジェクトはありますか?次にチャレンジしたい事は何ですか?
私の作品の大きさはだんだんと大きくなっています。もうすぐ本格的な衣装の大きさにまでなるかも知れません。その様になったら、美術館やギャラリー、街路ではなくランウェイなど異なった環境に自分の作品を置くのはどの様な感じかを見るのは興味深いです。人々が私の作品を体験する新しい方法ですからね。そうなった時、アートとファッションの関係について更に考えることはとても面白いと思います。
Text: Satsuki Miyanishi
Translation: Meiko Maruyama