キャリン・セヴェノー
PEOPLEText: Joanna Kawecki
あなたのインスピレーションを刺激してくれるような写真家はいますか?
非常に美的なものに敏感な人としては、美しい画を見ないということは不可能です。そしてそういった美しいイメージを見ることは、とても楽しいです。アーティストの作品にとりつかれたように何か月も熱中したり、頭のなかにファイリングしています。才能のある新しいアーティストも私もお気に入りです。尊敬するアーティストリストはどんどん増えていますが、そのうちの多くの人がもうこの世にはいません。大抵、彼らの人生における仕事に対する使命感は、その作品自体と同じくらい素晴らしいのです。それらのアーティストの作品を、雑誌の切り抜きや、回顧展のチケットや、カタログなどから集めてスクラップしています。
最近、ドイツで開催されたダイアン・アーブスの展示に行きました。彼女は亡くなる前に、新しいカメラを購入しようと、限定出版の作品集を出しました。この作品集のなかのオリジナル・プリントが、ギャラリーで展示されていましたが、この展示はほんとうに感動しました。ダイアンのようなアーティストは、ただ一心に自分の作品に全てを捧げていて、私も写真を通じて自分自身を表現し作品と向き合っていきたいという思いを起こしてくれました。他にも尊敬するアーティストとしては、ビル・ヘンソン、サリー・マン、フランチェスカ・ウッドマン、ヴィー・スピアーズ、そしてティム・ウォーカーの素敵な世界観もとても好きです。
将来、挑戦してみたいと思う特別なスタイルの写真(例えば、運動やダンスを撮ってみるなど)はありますか?
ええ、最近私の作品のことを、静かで動きがないと表現した人がいましたよね。アーティストとしてスタイルを変化させることが、意義のあることか無いことかは自分でよく分かっています。私は音楽が好きで、その流動的な形も好きです。自分の思う「音」とのつながりや、「音」のユニバーサル言語としての力を反映したダンスや感情の動きを含んだ、催眠的なイメージを作ってみたいと思っています。
最近はどんな仕事を行っていますか?
最近は、女性の視点から、感情の二元性の存在を見つけ出すというシリーズを頑張っています。それらのイメージは、哀愁的だけどとても魅力的な雰囲気を持っていますよ。
Text: Joanna Kawecki
Translation: Mio Ota
