鈴木ヒラク初作品集「GENGA」

THINGSText: Mariko Takei

路上に転がる様々な素材や記憶をもとに、「発掘」をテーマにした独自のドローイングを制作するアーティスト、鈴木ヒラクによる初の作品集「GENGA」が2月24日に発売された。文庫本サイズの、その辞書程も厚みのある本には、鈴木ヒラクが2004年から6年の歳月をかけて描きためたドローイング1000点を収録している。

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収録作品はタイトルに「GENGA」と付けた、GENGA#001からGENGA#1000までの1000枚のGENGAシリーズの作品のみで構成。1ページに1ドローイングずつ展開され、ページ番号がそのまま作品番号の役割も果たしている。

日々暮らしていく中で発見するあらゆるものからインスパイアされ、今と未来をつなぐ夥しい数のシグナルとなって鈴木ヒラクの小さな宇宙を作り出している「GENGA」。初の作品集が出版されたばかりの鈴木氏に、「GENGA」の出版にまつわるお話を伺ってみた。

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自身初となる作品集「GENGA」を出版することになった経緯を教えて下さい。

ずっとコピー用紙に描いていたドローイングが600枚を超えたあたりで、紙の束が尋常じゃない厚みになっていたのに気づきました。そして、これをまとめたら見たことのない本になるんじゃないか?と、漠然と思い始めました。なんというか、辞書のようなモノになるのではないか、と。

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そしてちょうど1000枚に達する頃に、面白い、変な、素晴らしい人々(河出書房新社の吉住唯さん、編集協力の田中有紀さん、多大な協賛をいただいたアニエスベーさんなど)の協力が重なって、今回の出版に至りました。

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スティーヴン・チータム
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