ワード・オブ・アート

PEOPLEText: Bertina Appel

最近「1000ドローイング」のキャンペーンでヨハネスブルグでの活躍が見受けられますが、ケープタウンとヨハネスブルグとでは、クリエイティブな取り組みには大きな違いはありますか? これはケープタウン以外で手掛けた最初のキャンペーンですか?

私はもともとヨハネスブルグ出身で、働き詰めの一日の意味についても学んだ場所です。私はヨハネスブルグにみなぎるエネルギーが大好きです。それは急速に変化していて、近いうちに必ずアフリカのニューヨークのような場所になるでしょう。ヨハネスブルグには何もかもあり、とても素晴らしい人々がいます。ケープタウンには、より小さく機能的でクリエイティブな中心市街地があるので、より世界に近い場所だと思います。 ケープタウンでは新しい人々に出会うことや、人の名前を知ることは簡単で、ヨハネスブルグより創造性が幾分大事にされ感謝されていると思います。ヨハネスブルグは資金に乏しい街なのが悲しいことですね。私は、ケープタウンの海や山が人々を留めていると思います。

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「1000ドローイング」は、4年前にそれを進めてきた私の友人であるフェリックスとデーヴという2人のアイディアでした。今年私は、このプロジェクトを別のクリエイティブなレベルへ立ち上げるためにケープタウンへ来ました。それは驚くべき出来事で、私がかつてやってきたことよりも満足させてくれるものでした。いくつかの素晴らしいチャリティーのために資金を集めただけではなく、ケープタウンで強いエネルギーを捉え、本当にクリエイティブな相違点を作るために人々をインスパイアすることができたと思います。

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「非芸術家」を含む全ての芸術家を募集する際にウッドストック内外にあるスペースでのイベントやキャンペーンを共にするためにみんなを招待するという新鮮なアプローチを持っています。なぜこのようなアプローチを取ったのですか?またその目的は何ですか?

先ほど言ったように皆クリエイティブです。1年前に私たちは町の治安の悪い地域にある半廃屋のウッドストック・インダストリアル・センターに移りました。意欲的な家主のサポートもあり、私は何とかビルをいっぱいにするために50人以上の新しいクリエイティブなテナントを引きつけました。各芸術家がスタジオを活気づけ、現在ビルにはミニランプがり、ヨガや写生の夜のイベントがあり、私はムービーナイト、クリエイティブナイトや展覧会など特別なイベントをオーガナイズしています。新しいチームと私は、これまでと一風変わった市場やクリエイティブなコンサートの企画を練っています。私の目的は芸術をポピュラーでよりアクセスし易いものにすることで、これを実現化するために芸術は皆によって共有されなければなりません。

ウッドストックにある、あなたのスペースに作品を展示するために必要なことは何ですか?

確かではありませんが、私はそれが若くて刺激的で、偽りがなく、「くだらない芸術家気取り」であるべきではないと考えています。きっと、必要なのは、ただ美しいものを作ること。現在、ギャラリーは本当のフォーカスではなく、私は人々に新しいギャラリーがオープンしたと考えて欲しくありません。ただ、私にはスペースがあり、また芸術家を知っていたのです。アーティストやプロジェクトスペースへの投資を含めた長期プランなのです。2010年の3月に10人の現代アーティスト、イラストレーター、画家、およびデザイナーの作品による始めての重要な芸術展のキュレーターを務めます。これまで、ギャラリーは「インサイダー・アート」と呼ばれる私の友人が扱うNGOプロジェクトを通して若い囚人の作品の展示会から寄せ集めたものやマッチしたものを主催しました。また、Cashril+(cashrilplus.com)という11才の芸術家によるコミックブックの展示会があり、彼の作品は売り切れてしまいました。私のお気に入りの芸術家です。

2010年、どんなことが期待されますか?

うまくいけば、「ワード・オブ・アート」の新しい名前は「メイク・ビリーブ」と呼ばれるでしょうが、新しい名前はまだ決めかねているので、今後の動きに注目してください。2010年に向けて私はギャラリーのスタイルと基準の作成を計画しています。バイヤーにこの刺激的な都市内で起こっていることや現代の動向に注目して欲しいと思います。

今年は、ナショナル・ジオグラフィックや、スパイアー・コンテンポラリー・アート・コンペティションデザイン・インダバなどのクライアントと素敵な仕事をする予定です。また、展示会やイベントといった形で「パッション・プロジェクト」を軌道に乗せること。最後に、5年前に立ち上げた(非営利の)イニシアチブ「ライト・オン・アフリカ」と共にさらにクールなことを目指したいです。ここでは、政府や大使館を拠点にアフリカで刺激的な新しい芸術プロジェクトを作成する目的で様々なスポンサーと共に活動したいと思っています。

また今年は、南アフリカで「ペーパーガール」を開催する予定で、とてもワクワクしています。もともとのアイディアはベルリン発で、現在では世界の至る所にあります。ペーパーガールプロジェクトは、グループで芸術をコレクションし、展示し、まるめて、自転車に乗ってそれを配布するというもの。パーティーもあります。シンプルですが非常に美しいアイディアです。

Word of Art
住所:66 Albert Rd, Woodstock Industrial Centre, Woodstock, Cape Town, South Africa
TEL:021 448 7889
https://www.word-of-art.co.za

Text: Bertina Appel
Translation: Yuya Masumoto

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