ロメオ・ガルダメス

PEOPLEText: Erika Saca

自分が強迫的だと思いますか?

見た目に混沌としている私の作品にも、秩序があります。その意味では、サイズ、色、バランスなどの割合を扱う事にあたって厳しさがなければなりません。「多様性の統一と統一の多様性」とカンディンスキーは言いました。それぞれの作品の後ろには意図があります。そして、それは内面的な手ほどきを必要とします。伝達すること、感情や感覚を発生させたりすることで、人々の良心に触れるためのインパクトを達成したいです。

ヘスス・ロメオ・ガルダメス
Romeo Galdámez “Libro Escolar Objetivo, 58210… oh my code” (2001)

つまりあなたは強迫的ですか?

病的になることはないですが、目標を達成することに強迫的です。みんなは、私が山羊座であることから、丘の頂上を目指しているヤギのように頑固であると言います。

セリグラフィは、ハイコントラストとインクを限定的に利用して、ほぼポスターに関連することにしか用途がありませんでした。私は、セリグラフィのそのステレオタイプを取り除き、新しい寸法、価値を与える事で、何が必要であっても新しい絵画のレベルにまで上げたかったのです。私の作品には、平均にして100種のインクを使います。私の強迫観念は、時間内にその作品を仕上げようとしないことです。 作り上げるのに6カ月ほどかかる作品もあります。 したがって、それは時間との戦いでなく、概念と仕事の構造との戦いです。 フラットなセリグラフィの概念をわかりやすくするために、様々なレイヤーを用いて制作をしなければなりません。例えば、目的を果たすためには、1カ月間にわたる仕事でさえ10cmの範囲の小さなレースを強調するために、最高で20種の異なったインク使います。それが強迫的であるというなら、きっとそうなのでしょう。 (笑)

まさにそこを聞こうとしていました。あなたはなぜ、セリグラフィ、セリグラフィの再定義、そしてコラージュを選んだのですか?

グラフィックアートをえらんだのは、多様性に興味があるからです。セリグラフィの複製の観念を最初に発見したときは興奮しました。なぜならより多くの人々に対する作品を制作することができたからです。また、低いコストもセリグラフィを選ぶ大きな要素でもありました。5,000ドルと評価される単品の絵を描くこともできたかもしれませんが、セリグラフィで20のシリーズを作る事ができれば、費用も20に分割し、20人の人が私の作品を手にすることができます。イデオロギーの問題なのです。なぜなら、他の人に同じものを持って欲しくないコレクターと同様に、模写された作品を見たくない芸術家もいるからです。 また、それはアート作品がユニークでなければならないという概念をわかりやすくします。

コラージュは一つの文化的融合、現代の世界を反映する私の方法でした。他の多くの者が成功している、ロマンチックなポストカードにはしたくなかったので。

ヘスス・ロメオ・ガルダメス
Romeo Galdámez “Nuestramérica 500 Latina” (1992)

あなたの作品には、ハート、先住民など、いくつか繰り返されるテーマがあります。それらについて教えてください。

私の作品は抽象的、本質的でもなく、非常に社会学的です。ですから、外の世界の異なった要素が繰り返し現れています。私は人々と、彼らの状況、物、出来事に接近することで、 歴史的瞬間のイメージであるこれらを留めます。

古い世界と新しい世界500年の遭遇シリーズを作りました。 マスメディアの要素に合併されたマヤ族とスペイン征服のイメージです。それは、現在、過去、アイデンティティ要素のイメージの融合です。 私たちは新しい文化へと変化していき、先祖のアイデンティティは消えていきます。 これが私の「MOMENTUM」というインスタレーションテーマで、私たちはどこに向かっていて、どこにいるのかを反映します。文化は常に変化していますが、時には私たちを不利な立場に変える影響を持っています。我が国は変化の過程にあるのです。

ヘスス・ロメオ・ガルダメス
Romeo Galdámez “Apropriaciones del Territorio”

新しい周期的なテーマは、最新作「Apropriaciones del Territorio」の一つで使用した@マークです。 それは、世界を旅した作家の、ゆえに宇宙がこの国より広いということを知っているビジョンです。 国が全てではなく、国民は宇宙の一部でなのです。

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