NIKE 公式オンラインストア

ナターシャ・ロウ展「ホールド」

HAPPENINGText: Sayaka Hirakawa

彼女の表現は、少女めいたロマンチシズムでもなければ、リアルにグロテスクな性描写でもない。感情的にも感傷的にもならずに、シンプルな曲線で綴られている。誰かを抱きしめたことのある人にだけ、こっそりと、そこにあるかもしれない愛情や、リレーションをささやくような、そんな気がした。

サンデー・タイムズのインタビューに答えて、ロウはこう語る。『男性にも女性にも訴えるものを生み出したい。脅威になるものではなくて。』

そして、イレブンのキュレーター、ローラ・パーカー・ボウルズは同誌で次のように述べる。『多くの人にとって、彼女の作品は、経験から理解しやすい部類の物だと思う。その前に座って、深く考え込んだりしなくても。多くは女性のバイヤーが多いけれど、実際は、ケイトモスのように、男性にも女性にもセクシーと思われる魅力のある作風。』

同誌のインタビューによると、彼女のグラマラスでファッショナブルなインスピレーションは、9才の時から母親の友人のファッションショーへ行き、そのバックステージを彩るハーフネイキッドなモデル達、その一連の動作の中の一瞬を見つめ続けてきたことから生まれてきたという。

個人的には、彼女の作品はギャラリーよりも、誰かのプライベートな部屋に飾られるのが良く似合うと思う。その人のライフスタイルの象徴のように。

彼女の兄、フィルムスターのジュード・ロウもサポートするウェブサイト「fashionart.com」へ大急ぎでアクセスすれば、もしかすると、彼女のハーフネイキッッドガールのプリントたちが、あなたのベッドルームを飾る日が、来るかもしれない。

Natasha Law, HOLD
会期:2006年1月13日(金)〜2月10日(金)
会場:ELEVEN
住所:11 Eccleston Street, London SW1W 9LX
TEL:+44 (0)20 8408 1961
https://www.elevenfineart.com

Text: Sayaka Hirakawa
Photos: Sayaka Hirakawa

【ボランティア募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。
マナカ・プロジェクト
MoMA STORE