ヨッフィ

PEOPLEText: Reto Caduff

彼はトーキョーポップという、日本のマンガを輸入する有名な出版社でデザイナーとして、ネクストレフトというインタラクティブ・エージェンシーでウェブデザイナーとしても、それぞれにおいて自由契約で働いているが、彼はアートと商業作品の間には明確な境界線を引いている。『僕は壁にかかっているカンバス上の僕の作品を見たら、大きな違いがあると思う。沢山のものを部屋に加えているように感じる。僕の作品における色とその構成が目に飛び込んできたときにね。』

他のアーティスト同様、彼は一日中絵を描いていたいのである。ただ彼のアトリエの中で座って、来る日も来る日も自己表現をするのが彼の夢だ。『ちょうど今、夕方に仕事が終わったとき、僕はアトリエに直行して、それからの4〜7時間を作品制作に充てる。僕はよく、アトリエで座ってピナコラーダを飲み、裸の女性達のハーレムの中で絵を描く。こんな空想をよくするんだ。でも最後には結局、ピナコラーダや裸の女性達なんてどうでもよくなる。とにかくリラックスして、クリエイティブでありたいんだ。』彼は笑いとともにそう語る。

ロサンジェルスに住み、流行りのアーティスト群の中でその存在を知らしめてきたヨッフィは、既にその半分以上の作品を売ってきた。完全に好調な滑り出しである。『僕はTVや映画監督、社長さん、俳優、谷間に住まう若夫婦に作品を売ってきた。僕の作品を購入した人のうちのほとんどは、壁に何かモダンで、きれいで、流行りのものをかけるような、若くして専門家になったような人たちであると言える。』

クリーンデザイン、最新のインテリア・建築のデザイン、ミッドセンチュリー・モダンの家具、ハリウッドのしゃれたラウンジやクラブに影響を受け、ヨッフィは彼のアートをプロデュースするのに完全な場所、作品を飾るのに完全な環境を発見した様子である。そして結局、そのようなハリウッドの状況では、ハーレムやピナコラーダが現実になるかどうかは不明なのである。

Text: Reto Caduff
Translation: Yuhei Kikuchi

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