フレデリック・ダウバル
PEOPLEText: Sachiko Kurashina
ファッションに対する考え方について教えてください。またグラフィックデザインのバックグランドはどのように作品に影響を及ぼしていると思いますか?
流行とか、新しいものをいち早く取り入れて、準備をして、売って…といった作業には、正直あまり関心はありません。でもその反面、他のデザイナーのクリエイティブ性にはものすごく興味があるし、彼らの服やそのほかの作品の革新的な部分を見つけたりするのは好きですね。作品上だけじゃなく、作ったりといった作業段階で見られるような、彼ら独自のビジョンを思いきって実行してみたりするという方法にもそそられます。特にそういったことが、私たちの日々の生活週間についての答としては望ましくなかった場合は、すごく好奇心が掻き立てられますよね。
グラフィックデザインのバックグランドがあるからこそ、今日の私があるのだと思っています。多分私は、2次元のものを作るのが苦手なんでしょうね。あと、人と常に関わってなければダメな人だと自分でも思います。その点、3次元の作品や服は、人に着られて初めてその魅力を増しますし、その時点でもう、私のものではないんですよね。
服を作る時に、服の上に言葉やイメージを載せない代わりに、グラフィックデザイン自体は、時折私の制作活動に影響を及ぼしたりします。アイディアやスケッチを見直したり、発展させたり、何かを作ってみたり、写真を撮ってみたり、コンピューターにダウンロードしてみたり、ハンドメードで作ってみたり…、そういったこと全てが、影響されている結果だと思います。
活動の地としてアムステルダムを選ばれたのはなぜですか?
チューリップが沢山咲いているから!あと、リコリス(天草風味のキャンデー)が大好きなのもありますね。5年前までは、グラフィックデザインしかやっていなかったのですが、その頃、オランダのデザインカルチャー、そしてその性質に魅了されちゃったんですよね。その姿勢というか、特にタイポグラフィーのそれには衝撃を受けました。みんな人なつっこいし、クリエイティブについての気持ちも良い。これはパリとは明らかに違う点です。
アムステルダム、オランダで注目すべき出来事、アーティストはいますか?
ドローグ・デザイン、ヘラ・ヨンゲリウス、REマガジン、ロッテルダム映画祭とか。腕のいい写真家も多いです。オランダ中に、デザインやファッションの学校が沢山あるのも良いことだと思います。
アムステルダムのおすすめスポットを教えてください。
まずは自転車をゲットすること。そしてそれに乗って、ハイス・マルセイユ、デ・アプレ、 フォームといった写真やアートのギャラリー巡りをする。フローズン・ファウンテンというショップもお勧めです。4月30日は女王様の日で、信じられないかもしれないですが、その日一日、国中がオレンジ一色になるんです。通りでは大規模なパーティーが行われますし、フリーマーケットの規模も半端じゃないですよ。
今後はどのようなプロジェクトが予定されていますか?
私とは違うフィールドで活動している人たちとのコラボレーションが予定されています。彼らなり、私なりの 「着れて遊べる」作品を作ります。あとは、自転車を修理したり。他の国に引っ越すのにも実は興味があります…。
Frederique Daubal “Eclairie en fin de journee”
会期:2003年2月7日(金)~3月2日(日)
会場:Gas Shop Gallery
住所:東京都目黒区青葉台1-28-14
TEL:03-5721-0233
https://www.hellogasshop.com
Frederique Daubal
住所:54 Haarlemmerstraat, 1013 ES Amsterdam
TEL:+31 (0)6 1805 0253
frederique@daubal.com
https://www.daubal.com
Text: Sachiko Kurashina
