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ディオール・ショップ・ミラノ

PLACEText: Francesca Picchi

近年注目を集めているファッションと建築のコラボレーションは、実は1970年代から始まっている。その頃から市場の因習的な規制を遥かに越えた先のビジョンをファッションデザイナー達が注目し始め、彼らのショップのイメージを共に作り上げてくれる建築家と仕事をし始めたのである。


店内にはカーテンが張り巡らされており、展示商品は床からの光の軸によって非物質化された印象を受ける。ピエール・ユイグの細長い内部空間は、アートインスタレーションであり試着室でもある。

倉俣史郎と三宅一生のコラボレーションはその好例だ。さらに、エスプリはソットサス、チッテリオ、フォスターなどと協働している。今日、プラダは建築の第一人者、レム・コールハースを迎え、三宅はフランク・ゲーリーなどの建築家と仕事を行っている。


中央には、黒い革の背もたれが付いたピエール・シャルパンが手がけた舞台が、赤い光の輪の上に浮かんでいる。

しかしこれらの2つの局面のバランスは、意外にも不安定なものなのだ。建築界がちょうど今、コールハースのショッピング理論に反応を示し始めたのにも関わらず、動きが速いファッション界はもう既に消化し、そしてミラノに登場した新しいディオールのショップのジャッジに取り掛かっている。ファッションストアを作ろうとしたのは建築家ではなく、建築に脚を踏み込み、アートも持ち込んだのはファッションデザイナーなのだ。スターシステムの中心にはファッションデザイナーがいる。そしてそれは、デザイナーの、あるいはブランドの美的ビジョンの希薄化とは何の関係もないのである。


ディオールのアートディレクターであるエディ・スリマンは、ミラノにある同社の最初のメンズショップの建築と全体像を担当した。

LVMHグループの責任者がベルナール・アルノーになって以来、ディオールのメンズウェアの運営はエディ・スリマンに任されている。スリマンはLVMHとグッチ(イブ・サンローランを支配している)の大規模な衝突の真只中に立たされており、それ故に報道機関はスリマンをアンチ・トム・フォードのような存在と描写しているのだ。片方が健康的で豪華なディスペンサーならば、もう片方はへそが曲がって物を言わない、太陽の光が溢れるカリブ海というよりは、鉛色のベルリンの空の下にいるようなものなのだ。

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鈴木将弘
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