ル・プラトー
PLACEText: Aki Ikemura
FRAC(現代アート地域基金機構)は、コンテンポラリーアートを振興する文化庁の機関で、フランスの様々な地方に存在する。1982年に発足し、その時代を一番反映していると思われるアート作品のコレクションや、展示などを通じて現代アートを広く一般に浸透させるのが目的につくられた。また、アートが一カ所に固まらないようにする役割もしている。その他、アーティストの制作援助を行ったりもする。
ル・プラトー(LE PLATEAU)は、イル・ド・フランス地方につくられた新しいFRACで、この3月にパリにオープンした。ル・プラトーが登場したのは、パリのちょっと北東にあたる19区。ベルビルの中華街とか、19世紀に作られた ビュット=ショーモン公園などがある。ル・プラトーは、そこからほど近い、特にこれといった特徴のないごく普通の住宅街に登場した。ごく普通の一角の近代的な建物の一階、壁はスモークガラス張り。そのガラス壁には、パリを拠点に活動するグラフィックデザイナー、ローラン・フェティが手掛けたロゴが、このごく普通の建物に何か、特別なものが潜んでいるかのような魔法をかける。
“Video games 1980-82” © Robert Filliou
現在開かれている展覧会では、ロベール・フィリウやティル・ロスケン、フランシスコ・ルイズ・デ・インファンテなどの作品を見ることができる。正直言って、あまり新鮮な驚きというものはなかった。残念ながら、今回の展示作品は、ちょっと古い感じがした。しかし、もうすぐ始まる次の展覧会では、現在進行中のアートを見ることができそう。6月13日から。
Le Plateau
営業時間:14:00〜19:00(土・日曜日11:00から)
休館日:月・火曜日
住所:22 rue des Alouettes, 75019 Paris
TEL:+33 1 5319 8410
https://www.fraciledefrance.com
Text: Aki Ikemura
Photos: Courtesy of Le Plateau