ローマ現代アート美術館(MACRO)

PLACEText: Victor Moreno

ローマ現代アート美術館(MACRO)は、ローマのサラリオとノメンターノ地区に跨る、旧ペローニ醸造所の跡地にある。イタリア人建築家グスタボ・ジョヴァノニによって設計されたこの美術館は、古い元の建物に現代的な部分を組み込み、歴史的建築と近代建築の興味深い融合を生み出している。1980年代初頭に建物を改修する計画がローマ市と合意され、1996年から1999年の間に2回目の改修が行われ、2000年代初頭に美術館はフランスの建築家オディール・デックによって拡張され現在に至る。


Photo: Agnese Bedini and Melania Dalle Grave, DSL Studio

建物の中に入ると、風通しの良いアトリウムの空間全体に光が溢れ、中央の赤い台形のステージ色を鮮やかに強調している。上階には、パノラマガーデンという、食事、飲酒、休憩のためのオープンエアのテラスがあり、ガラス張りのエレベーターと、裏庭と追加の建物をつなぐスロープからアクセスできる。


Photo: Melania Dalle Grave, DSL Studio

美術館内部には、様々なレベルと領域があるが、それらはすべて相互に関連している。展示ごとにさまざまな部屋や空間が機能するこの動的なシステムは、拡張プロジェクトのために考案されたオディール・デックの作品だ。これらのエリアのいくつかは、国際的なアーティストや常設コレクションとともに、2021年のローマ・アートウィークのために使用されている。


Photo: Bianca Trevisani

ローマでは、周辺の壮大な歴史的スポットや、美術館やアートギャラリーで展開されているその無限の文化プログラムを訪れるのに何日も費やすことができる。2021年のローマ・アートウィークでは、ボルゲーゼ美術館のダミアン・ハーストや、現在はメディチ家の旧宮殿で開催されているマーティン・パーなど多数の見逃せない独立した展覧会が開催されている。

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