「まろやかな狂気」夢眠ねむ作品集

THINGSText: Ayumi Yakura

marokyo-covジャパニーズポップカルチャーの最先端を担い、2015年にはワールドツアーも敢行したアイドルユニット「でんぱ組.inc」のメンバーである夢眠ねむが、美術家として初の作品集「まろやかな狂気」を2016年11月に刊行した。

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「居場所」2013年, MARQUEE「でんぱブック」のための撮り下ろし

本書は、雑誌とウェブの「MARQUEE」(マーキー)におけるインタビュー連載「まろやかな狂気」のテキストが一冊にまとめられた完全版で、新たなトークに加え、元プロデューサーもふくちゃん(福嶋麻衣子)とのユニークな対談や、美術家の泰平による専門的な評論も収録。美大在学中から現在までの秘蔵作品は50ページにわたり掲載されている。ユニットでの担当色であるミントグリーン仕様の装丁など、全体の監修も夢眠ねむ自身が手がけた。

全13回のインタビュー連載は、夢眠ねむが提示する様々なテーマについて、MARQUEE編集長と本音の対談で掘り下げるもの。2014年11月の第一回テーマ「ペンだこ」では、彼女が絵を描いていた努力の蓄積である「ペンだこ」が最近消えてきた体験による気づきから、アイドルとアーティストの本質的な相違点や、ペンだこ(努力の蓄積)と偏見(価値観の凝り固まり)の類似点などを見出している。

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「あいどる☆はうす ver.夢眠ねむ」2009年, 多摩美術大学 卒業制作, インスタレーション / ライブパフォーマンス Photo: 金瑞姫

夢眠ねむは対談の中で『私、昔メディアアートを学んでて、結果アイドルをメディアとして捉える、っていうのを最初から掲げてたし、メディアとしては本当にでんぱ組は成功してると思うんですよ。』と語っている。

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「W.W.D Ⅱ」CDジャケット, 2012年, セットデザイン

本書によると、彼女は小学校の頃から創作のハンドルネームを持ち、学生時代は「観光地」をテーマに、キャラクターや名物を考案し、新聞や番組の制作も行っていたという。多摩美術大学の卒業制作展では、寮生活の経験からヒントを得て、すべて自身のテーマカラーで制作したインスタレーション「あいどる☆はうす ver.夢眠ねむ」を発表。でんぱ組.incの活動においても、プロモーションビデオ撮影や、CDジャケット写真のセットデザインなど、メディアアートを中心とした多岐にわたる表現活動を展開している。

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