ダニエーレ・タマーニ写真集「ファッション・トライブ」

THINGSText: Ayumi Yakura

サプールだけではない。世界各地で今「ファッション・ルネッサンス」ともいうべき現象が同時多発している。その動向をいち早く察知し、7ヵ国の躍動するストリート・スタイルを捉えたのは、コンゴのスタイリッシュな紳士たち「サプール」を特別な存在として世に知らしめたイタリアの写真家、ダニエーレ・タマーニだ。

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ヴィンテージ・クルー(南アフリカ)

写真集「ファッション・トライブ」を開いてまず初めに驚かされるのは、ダンスとファッションを通して自己表現を行う南アフリカの野心的なグループ「ヴィンテージ・クルー」のスタイルだ。かつて美術史の教師でもあったタマーニは、被写体と何日もの時間を過ごし、その背景や文脈も含むイメージを捉えながら、インタビューと共に記録することに成功した。

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ヴィンテージ・クルー(南アフリカ)

『本当に薄汚い場所から出ても、大切なのは自分をどう見るかだ。ゴミか黄金か。誰も人の奮闘は見えないものだし、故郷に置いてきたものも知り得ない。大事なのはどう自分を提示していくか、それが一番だ』(マント・リベイン/ヴィンテージ・クルー)

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スマーティーズ(南アフリカ)

メッセージの一部にはネルソン・マンデラへの哀悼も含まれている。アパルトヘイトの時代に誰がこの現象を予想しただろう?若い彼らに共通するのは、劣勢に絶望せず、先入観を退け、自らのクリエイティビティで尊厳を得て、自由なスタイルを楽しんでいるということだ。

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