メゾン・エ・オブジェ・アジア

HAPPENINGText: Fann ZJ

ヨーロッパとアジアの出会い — 世界的に有名な装飾とホームファッションの見本市、メゾン・エ・オブジェがアジアで初めて開催された。メゾン・エ・オブジェ・アジアと題しシンガポールで行われたフェアは、パリのフェアと比べ小さくコンパクトだが、より充実した内容であったことは言うまでもない。メゾン・エ・オブジェは、インテリア産業におけるあらゆる新しい商材の道筋を定め、流行を作ることで知られている。全てのデザイナーの願望が実現するお宝いっぱいのデパート、といったところだ。

MAISON&OBJET ASIA

メゾン・エ・オブジェ・アジアが地元と地方のデザイナーの活気で満たされていたのは、驚くべきことではない。著名な作家たちはマリーナ・ベイ・サンズ・コンベンション・センターのホールの真ん中に配された。建築家、インテリアデザイナー、ストアバイヤー、ビジュアルマーチャンダイザーからスタイリストまで、スタイリッシュなオブジェの市場の中では沢山あって選ぶのに困ってしまう。どんなものでもメゾン・エ・オブジェ・アジアにはある。それどころか、それらを幾つかのカラーとデザインのバリエーションで備えてさえいるのだ。

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壁の羽目板、カーペットと化粧板のインテリア仕上げ、スタイリッシュな取っ手の形をした固定具といった金物、ライトの付属品、装飾や壁面を飾るアート作品、カトラリーや卓上磁器など、インテリアの全ての側面が紹介されている。フェアにおける欧州の強い存在感は無視出来ないだろう。豊富なタペストリーや飾り立てた彫刻は、なめらかですらりとした日本のミニマルな美と生き生きとしたコントラストを描いていた。ずらりと並んだ装飾品は手工芸とデザインを最前線に打ち出す内容となっており、ライトの列と共に、家具は展示の目立たない位置に置かれていた様に見えた。

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ライジング・アジアン・タレンツ・プラットフォームでは、アジアをまたがり、シンガポール、タイ、香港、台湾、フィリピンとインドネシアの新進気鋭のデザイナーが紹介され、そこでは、コンセプトと物質性への革新的な探求の間のバランス感が見られた。精巧に作られたタイの家具、台湾のカラフルな陶磁器からシンガポールのコンクリート製のペーパーウェイトまで、全てが形と実用性や独創性の両立を試みていた。

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談笑や商談だけではなく、知性をはたらかせた講演が4日間のイベント会期中を通じてひろく行われ、トム・ディクソンのデザイン哲学に関する基調講演で最後を締めくくったフェアは、地元のものにとって有意義な出会いの場となった。例えば、ケリー・チャンが同じプラットフォームで彼女のデザイン思想について語る機会となったのである。デザインの領域における伝統と洗練といったトピックにおいて、議論はインテリア、クラフトや空間へのアプローチへと至った。

小さくコンパクトだったかもしれないが、初回となる今回に見られた雰囲気や関心を通じて、アジア版メゾン・エ・オブジェが今後どうなっていくのかが垣間見られた。

MAISON&OBJET ASIA
会期:2014年3月10日~13日
会場:Marina Bay Sands Integrated Resort
http://www.maison-objet.com/en/asia

Text: Fann ZJ
Translation: Marie Okamura
Photos: MAISON&OBJET ASIA

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