ホワイトコレクション

THINGSText: Eri Yamauchi

自然が作り出すゆっくりとした時間の流れを、色彩の変化とともに感じる。

澁谷俊彦の新作インスタレーション「ホワイトコレクション」が、本郷新記念札幌彫刻美術館で開催されている「ハルカヤマ・サテライト」にて公開中だ。

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© Toshihiko Shibuya

澁谷俊彦は、北海道札幌を拠点に、場との共鳴を求める作品づくりを行う美術家。冬や雪、大地と自然、雪国ならではの新しいアート表現に意欲的挑み続ける数少ない作家のひとりだ。「スノーパレット」にて海外での認知度を高めた作家の新作「ホワイトコレクション」は、2013年8月7日から20日に開催された作家の個展で初披露となった。

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© Barry Ashworth

「スノーパレットの夏バージョン」と作家自身も言うとおり、「ホワイトコレクション」も白いモチーフに蛍光塗料の光を反射させるという手法を用いた作品である。 作品の主役は、カスミソウやタンポポの綿毛、アンモナイトの化石、リスの頭蓋骨など、白を基調とする様々な植物や生物など。身近なものからなかなか目にしないものまで様々だが、全て作家が自らの手で集めたものだ。一部を白く脱色すること、形状を固めること以外の加工はせず、自然のままの姿が保存されている。そこへケースの天面に塗った色とりどりの蛍光塗料が反射し、優しい陰影をつくり出している。

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© Barry Ashworth

植物や生物のありのままの姿を捉えた本作品は、自然の作り出す造形の独創性や繊細さを改めて教えてくれる。また、天候や時間帯などによって蛍光塗料の光の強弱は変化し、オブジェの印象もまた変化していく。色彩の変化と共に、自然が作り出すゆっくりとした時間の流れを感じさせる。

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© Barry Ashworth

また、今秋には「ハルカヤマ藝術要塞2013」(小樽市春香山)と「奔別アートプロジェクト2013」(三笠市旧住友奔別炭鉱)で最新作「ジェネレーション」〈起源〉を発表する。さらに、この冬には「スノーパレット」の最新版を北海道各地で発表する予定だ。

精力的に新しい表現に挑み続ける澁谷俊彦の作品をこれからも楽しみにしたい。

澁谷俊彦 インスタレーション「ホワイトコレクション」
会期:2013年8月7日(水)〜20日(火)
時間:11:00~19:00
会場:ギャラリー門馬アネックス
住所:札幌市中央区旭ケ丘2丁目3-38
TEL:011-562-1055
http://www.g-monma.com

ハルカヤマ・サテライト
会期:2013年9月14日〜11月17日 [※11月3日(日)は無料開放]
時間:10:00〜17:00(入館は16:30まで)
会場:本郷新記念札幌彫刻美術館
住所:札幌市中央区宮の森4条12丁目
TEL:011-642-5709
観覧料:一般300円、65歳以上250円、高校大学生200円、中学生以下無料
http://www.hongoshin-smos.jp

Text: Eri Yamauchi

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