ルーブル・ランス

PLACEText: Valerie Douniaux

ルーブル・ランスはグローバル・ルーブル・プロジェクトの第一弾であり、世界的に有名なルーブル美術館のもう一つの分館がアブダビにできる以前からのものだ。フランスの有名な美術館が従属的なスペースをパリの外に置いたとしてものとしてはメッスにあるポンピドゥー・センターの別館に次いで2番目となっていて、どちらも大きな成功を収めている。ルーブル・ランスは2012年12月4日にオープンし、それからまもなく当初の予想を超える非常に多くの来訪者を獲得した。

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ルーブル・ランスはフランス北部の都市であるランスにあった採炭場の跡地に建てられている。最後の採掘が終了してからもランスは長い間経済と政治に関する難しい状況に耐えており、例えばリヴァプールにあるテートやビルバオにあるグッゲンハイム美術館などのように、土地改造と地域のイメージを現代化する動きを起こすことを狙いとしている。

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大本であるルーブル美術館が二流的な展示空間とはかけ離れているため、ルーブル・ランスではパリジャン・ルーブルのコレクションから丁寧に選び抜かれた作品群を展示する。これらはルーブル・ランスへ中~長期間を基準として貸し出されており、オープニング・エキシビションではラファエロの「バルダッサーレ・カスティリオーネの肖像」やウジェーヌ・ドラクロワの「民衆を導く自由の女神」が紹介された。(最後の作品は、2013年2月7日に正気でない女性が黒いマーカーでAE911と殴り書きしてしまった。幸いにも彼女は絵画の状態が大事に至る前に引き離された)

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ルーブル・ランスの建物は「SANAA」が手がけたもので、アメリカの建築キャビネットであるイムレー・カルバート・アーキテクトとフランスの景観建築家のキャサリン・モースバッハとのコラボレーションによるものだ。後者は建物を取り囲む庭園を制作し、その大部分が今なお発展中である。この建物の構造は同じくSANAAの手がけた金沢21世紀美術館を大いに思い起こさせるが、より大規模で、鉱山であったこの場所の過去にじかに関連して企画展のギャラリーは地下に作られている。

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1階は相互に繋がった3つの部分から成り、外の景観へ向かって広がっていくような形だ。メインホールには4つの入り口があり、この美術館の中枢となっている。そこにはチケットカウンター兼インフォメーションやショップ、資料館、カフェなどがある。ホールを形造る主な素材はガラスで、光を採り込み館内を明るくしているが、資料館とはいくぶん調和していない。そちらはカフェの隣にあるが心を落ち着け穏やかにするのに理想的な場所ではないのだ。各部分はどうあれ建築全体のアイディアは繊細なもので、川に浮かぶ小舟のように自然と同化していて、取り巻く庭園がガラスの壁越しに広がっている。

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展示室へと続く通路も同じくホールから伸びている。グランド・ギャラリーとタイム・ギャラリーは最も重要な展示スペースで、120m2の広さがあり総面積は3,000m2に及ぶ。このスペースはギャラリーとグラス・パラビオンと呼ばれる補足的な展示場の2つの部分に分かれており、共に常設展専用となっている。その名前が示すように、タイム・ギャラリーのまるで遠近法のような展示は年代順に基づいていて、全ての作品が一つの空間にあり年表に沿って金属製の側壁の上に再生されている。この展示は観る者を古代から近代へ、そして展示のクライマックスに登場するドラクロワの「民衆を導く自由の女神」まで導いてくれる。

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地下のスペースでは各3ヶ月間の会期で様々なテーマの企画展を開催している。最初のエキシビションはルネサンスの絵画を扱うもので、その次はルーベンスと彼の生涯についてのものだった。

2013年末まではこの美術館にとって最初の一年ということで、その間はタイム・ギャラリーとグラス・パラビオンへの入場料だけでなく駅までのシャトルバスと駐車場の料金までもが無料となっている。音声ガイドもまた無料で利用することができる。

Louvre-Lens
住所:99 Rue Paul Bert 62300 Lens, France
時間:10:00〜18:00(9月から6月までの毎月第一金曜22:00まで、火曜、5月1日休館)
公園:7:00〜21:00(5月15日〜9月15日)、8:00〜19:00(9月16日〜5月14日)
TEL:+33 (0)3 2118 6262
info@louvrelens.fr
http://www.louvrelens.fr

Text: Valerie Douniaux
Translation: Ayami Ueda
Photos: © Louvre-Lens

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