画狂中年 BY ESOW

HAPPENINGText: Miki Matsumoto

カルチャーとファッションを融合させた独自のスタイルを発信し続けている「55DSL」。プレミアムストリートウエアとして1994年に誕生した本ブランドの根底には、スケート、サーフ、自転車、グラフィティといったストリートカルチャーおよびアクションスポーツに対するリスペクトの姿勢がある。これまでにもアートや音楽に深く関わってきた55DSLだが、この度、想像力豊かなアーティストの活動支援を目的として、ギャラリースペース「STUDIO55」をオープンした。日本では今のところ、東京、名古屋、神戸の55DSL店舗内で展開している。

画狂中年 by ESOW

そこでの展示第一弾アーティストに選ばれたのは、アーティストであり、スケーターとしても活躍するESOW(エソウ)氏。13歳でスケートボードを始め、17歳でアメリカに渡りグラフィティに出会った彼の活動は、壁画からキャンバス、ウェアブランドと広範囲に及び、特にストリートシーンで強い支持を受けている。東京のスケートボードチーム「T19」に所属し、また東京の下町を拠点に活動する「緑道會」のメンバーでもあるESOW氏は、日本的感性と海外発祥のストリートカルチャーに由来するバックグラウンドを備えているといえる。そんな彼の作品には、ユーモアと哀愁が混じり合ったような独特な表情を見せるキャラクターが多く登場し、ユニークな世界観を醸し出している。

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ギャラリーのオープンに合わせて開かれている展覧会では、彼の新旧さまざまな作品が展示されている。55DSL東京店では、店舗の一角にあったスケートランプ常設スペースを今回の展示に合わせて改装。元々その場が担っていた特性と、ESOW氏が繰り広げる世界感とがマッチし、非常に居心地の良い空間に仕上がっている。

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55DSL東京店があるのは、原宿の喧噪から一歩離れた裏路地。入り口には植物が生い茂り、会場に一歩入るとペインティングや立体物の他、鮮やかなガラス瓶やバックパッカーギターなど様々なアイテムにペイントが施された作品が並ぶ。ストリートカルチャーの精神を確実に備えつつ、特定の国や地域に収斂されない独特の雰囲気が漂っている。キャンバスやパネルではなく、木材の切れ端のような独特の形状の板にペイントされたものも多く(材木屋の木っ端をもらって来て削ったりしているそうだ)、スケーターとしても活躍するESOW氏ならではの工夫とこだわりに満ちた内容だ。

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なお本展のタイトルとなった「画狂中年」は、江戸時代の浮世絵師、葛飾北斎が晩年に用いた「画狂老人」という画号(ペンネーム)を捩ったもの。その長い生涯において、飽くことなく常に新たなスタイルの模索に挑戦し続けた北斎へのリスペクトを示すかの如く、ギャラリーにはESOW氏自身の新旧様々なの作品が並ぶ。作品に描かれるモチーフは、作家が属すると思われるコミュニティの日常を捉えた写真、日本の四季を連想させるものから、果ては宇宙まで実に様々だ。

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なお展示は東京店のほか、名古屋、神戸の55DSL店舗でも展開されている。展示作品の多くは実際に購入することができるほか、展覧会のために制作された限定Tシャツも販売されているので、会場を訪れた際に合わせてチェックしてみてはいかがだろうか。

画狂中年 by ESOW
キュレーター:RED ONE PRESS
http://55dsl.jp

55DSL TOKYO
会期:2013年4月13日〜6月30日
時間:11:00〜20:00(不定休)
住所:東京都渋谷区神宮前4-27-4 神宮前Sビル
TEL:03-5775-9755

55DSL NAGOYA
会期:2013年4月17日〜6月25日
時間:11:00〜20:00(不定休)
住所:名古屋市中区栄3-28-30
TEL:052-249-5662

55DSL KOBE
会期:2013年4月18日〜6月25日
時間:12:00〜20:00(不定休)
住所:神戸市中央区下山手通3丁目3-4
TEL:078-325-8900

Text: Miki Matsumoto
Photos: Tadamasa Iguchi (INFOCUS)

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