FOOD X ART SPACE BY ROCKET

PLACEText: Yuko Miyakoshi

原宿の明治通りを一本入ると、表通りの喧噪とは一線を画した裏原宿ワールドが広がる。そこにはクリエイターたちの発想が生きた店が並び、歩いているだけでもわくわくしてしまう。地図を片手に、さらに知っている人しか入り込まない路地へ。細い道を抜けると、宇宙基地のような不思議な建物がある。そこが「ROCKET」(ロケット)だ。

ROCKET

今年で15周年を迎えるロケットは、9月16日、「食」と「アート」をテーマにリニューアルオープンした。吹き抜けの白い空間には「DAIKEI MILLS」が手掛けたキッチン小屋が出現。ラフな木材でかたち造られた構造は、1階部分がオープンキッチン、2階部分が展示スペースになっている。

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リオープンの第一弾企画「ナミノ菌とはっこう団」では、「かもめ食堂」などの映画や「キューピーハーフ」広告でフードスタイリングを手がける飯島奈美さんを期間限定オーナーに迎え、オープン初日は行列ができるほどの大にぎわいとなった。飯島さん愛用のキッチン道具や世界各国で買い集めた珍しい品々、季節の果実や野菜の酵素を使った料理が展示され、実際に飯島さんの料理を食べることもできるとなれば、行列ができるのもうなずける。

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メニューは映画「めがね」で使用したかき氷機で作る酵素シロップかき氷や、酵素フードプレートなど。ロケットでは企画の度にメニューが一新され、テーマにちなんだ料理を味わうことができる。

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2階のロフトには、「見えない世界をのぞきにいこう。」をテーマに不思議な酵素フードの世界を映した映像作品が流れ、スペース中央にはベンジャミンの木が配されている。ぼーっと展示を眺めながら一息つくのも許してくれるスペースは、どこか友人の家を訪れた時のようなリラックス感があり、原宿の穴場的なスポットと言えそう。

会場構成を手掛けたのは、キューピーCMのディレクションで知られる「ファンタジスタ」。「美味しいもの」は見た目にも美しく、実は食べ物とアートってとっても関係が深いのでは?と思わされる。

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