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チックス・オン・スピード作品集「ドント・アート、ファッション、ミュージック」

THINGSText: Victor Moreno

もしアインシュタインがミレニアムまで生きていてその辺をふらふらしていたら、きっと彼なら、エレクトロクラッシュ+ライオットガール+DIY(ドゥ・イット・ユアセルフ)=チックス・オン・スピードだということ、示してくれただろう。DIY精神を伴ったアートと音楽とファッションの境界を超えた表現で、世界的に知られるこのバンドは、今作2度目となる作品集「ドント・アート、ファッション、ミュージック(Don’t Art, Fashion, Music)」をリリースした。

Chicks on Speed - Don't Art, Fashion, Music

“アートでなく、ファッションでもなく、音楽でもない” と題したその本は、主に機械、器具、彫刻として同時に機能している、自作”オブジェクト楽器”の新しいコレクションに焦点を当てている。コレクションには多数受賞を果たしている偉大な靴デザイナー、 マックス・キバルディンとのコラボレーションで作成された、世界初のハイヒールギター「E-SHOE」も含まれている。チックス・オン・スピードのコアメンバーであるメリッサ・ローガンとアレックス・マーレー=レスリーに、今回の作品集や彼らの今後についてなどの話を伺った。

ミュンヘン王立美術アカデミーで会った以来ですね!あれから何か変わったことはありました?

メリッサ:私たちは、プロジェクトをスタートさせるべく同じアイディアの元で作業していると思うわ。自分たちがつくりあげてきた言語にこれまで以上に接近している感じ。リラックスすることなんかあり得ないくらいで、実際もっと仕事に夢中になってるわね。

アレックス:美術や音楽やファッションのプロジェクトを15年間やってきて、私たちは今よりももっと様々なプロジェクトを実現することに意欲的なの。今よりも大きな場所で、例えばニューヨーク近代美術館やポンピドゥーセンターなどで素晴らしいブランドのアートや音楽イベントをやりたいわ。私たちを信頼してくれる人がいて、実験的なことをさせてもらえる環境が増えたから、最高の気分ですよ!

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新しい本は、6月にダンディー現代美術館で行った際のパフォーマンスが基となっていますが、どうでしたか?またこの本の中ではどう表現されていますか?

メリッサ:「オブジェクト楽器」についての本よ。集中的にこのプロジェクトを行ったのは3年前だけれど、もともとのスタートは9年前。ダンディー現代美術館でハイヒールのギターとシガーボックスのシンセサイザーを完成させたわ。この本はチャプターやフォーマットのようにシーンごとのタイムラインを使って体感できるよう表現されているの。あと奇妙なジンセクションもあって、読者が好奇心旺盛になったり混乱したりハッピーな刺激を受けてもらえたらと願っているわ。

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