シャウト・アウト・ラウズ

PEOPLEText: Victor Moreno

スウェディッシュ・ポップは、あらゆる所で好評だ。現代音楽史上、過去10年の間に、金色に光り輝く大きな文字でアーティスト名を書かれたグループが数組程いるが、現在は、誰かがその伝統を受け継いでいる。シャウト・アウト・ラウズは、結成からほぼ10年。彼らのニューリリースである「ワーク」は、最近のスウェーディッシュポップ史上、最も重要なアルバムのうちの一枚となった。実に、彼らはアメリカにおいて紛れもない観衆を抱える数少ないヨーロッパのバンドの一つで、このバンドの人気は海外へ広がっている。

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Photo: Victor Moreno

スウェーデンと海外の両方で多くのファンを得ることとなった作品は「Our Ill Wills」(2007年)。「ワーク」は4枚目のアルバムとなり、シリアスなポップソングを美的センス溢れる作品に完成させたことを誰もが認めている。レコーディングはシアトルにて行われ、バンド・オブ・ホーセズやフリート・フォクシーズなど素晴らしいアルバムを制作したプロデューサーであるフィル・Ekが手掛けている。

SHIFTは、カナダ、アメリカのツアー中のシャウト・アウト・ラウズから話を伺うことができた。今夏ヨーロッパツアーを行い、年末にはオーストラリアに到着する予定という。

レコーディングや演奏する際、一部のミュージシャンは、そのことを「働きにいくこと」とする人もいます。一方、多くの他の人々はそうすることを嫌がりますね。

僕らの仕事は自分たちが好きなことや、楽しみにしていることで、長い期間準備してきたことなんだ。どのアルバムもひとつの作品とし、多くの情熱と努力を注ぎ込まれたプロジェクトなんだ。

あなた方はどのように一緒に“仕事”しますか?また、それぞれの役割はありますか?

僕はよくアイディアを提案するし、たまに曲を完結させたりもする。けど、みんなで一緒に付け加えたりアレンジもしているよ。話し合う必要がない時もあるし、何時間も口論する時もある。

どうしてシアトルでレコーディングしたのですか?

プロデューサーのフィルEkがシアトルを拠点に活動していて、良いスタジオと彼の好きなスタッフの手配をお願いしたんだ。僕らはストックホルムから出て、いろんな気が散ることから離れて、ただのバンドとしてありたかったんだよ。シアトル周辺は少しスウェーデンに似ているね。トップレスのコーヒードライブスルーなんかは別だけど。

「ワーク」はこれまでのアルバムとはどのように異なるのですか?

地元から離れているということがすでに大きな違いだったよ。みんなが同じ部屋に泊まって、フィルの従来のレコーディングの進め方に夢中になった。彼は非常に細かいので、僕らはそこから多くを学んだから、今の僕らは音楽の天才だね。

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