オーストリアン・コンテンポラリー・ファッション

HAPPENINGText: Wakana Kawahito

最初のショーが終わると、観客はゾロゾロと次の部屋に移動した。そこでは、「ペリカン・アベニュー」によるパフォーマンスが行なわれた。
部屋の一部に沢山の布が広げてつるしてあり、壁には様々な写真とテレビモニターが設置されていた。布がつるしてある部分が舞台のようになっており、一人の男性がコンピューターを使いながら音楽を流していた。

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すると、2人の女性が踊りながら登場し、ロープに掛かっている布を着たり脱いだりし始めた。ダンスはオーストリアのダンサー「Krõõt Juurak」と、ベルリン在住のエレクトロガールズバンド「チックス・オン・スピード」のアレクサンドラによって演じられた。

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そこに「THALIA」というバンドメンバーのベンジャミンが音響担当として加わり、3人の新しいコラボレーションが実現。アレクサンドラの身体には電子工具のボタンのようなものが貼り付けられ、踊りながらそのボタンを2つ連続で押すと、一つの言葉になる。例えば、“ファッ”+“ション”や“キャット”+“ウォーク”だ。彼らのこのアプローチはユーモラスであり、既存のファッション業界に対する皮肉が含まれている。いわば、新しいファッションショーの形がこのパフォーマンスで提案されたのだ。

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