COVER HOME > PEOPLE > パト・アーキテクチャー BLOG CITY GUIDE

世界のクリエイティブカルチャーを紹介するトライリンガルオンラインマガジン。
言語切替

SHIFT

People 記事一覧

全て表示




【重要】2011年4月以前にメールニュースを登録いただいた方は、お手数ですが再登録お願い致します。

パト・アーキテクチャー

PAto Architekturパト・アーキテクチャーは、マリア・デル・ピラー(1980年サントドミンゴ出身)とジュリオ・セサール・パラチオ(1977年ヴァレンシア出身)により、4年前に設立された建築会社。2008年9月、若い2人の建築家がプロジェクトを立ち上げ、バルセロナに新しくオフィス兼スタジオをオープンさせた。

パトは建築や公共スペースへの考え方や、デザイン、投資にエネルギッシュな力を持ち、この悪循環な現代社会に、今一番面白く斬新な考えを提案している。彼らは、一つのアイディアを発展させるために多くの時間を費やし、その都市やそこに住む人々に他とは異なった新鮮なアプローチをしている 。

私は、そんな彼らの考えやプロジェクトについて尋ねるために、彼らのゲリラオフィスに行ってきた。

PAto Architektur


どうしてパトを建築会社の名前として選んだのですか?

実際、建築会社のオフィスについて考え始めたとき、現に存在するオフィスとは違ったものを作りたいと思っていました。殆どの建築会社は、パートナーや創立者の名前を社名として使っています。例えば、ヘルツォーグ&ド・ムロンや、MVRDV、または、主となる建築家の名前だけを用いるフォスター&パートナーズなど。私たちは、こういうのをあまり面白くないと思いますし、認められている建築家たちがとてもどん欲に見えるのです。私たちは自分たちのプロジェクトを楽しくしたかったので、動物の名前をつけることにしました。パトとは”アヒル”という意味で、2人で気にいり社名にしました。パトは国によって色々な意味を持っています。例えば、ラテンアメリカでは、パト(アヒル)はゲイの人々を意味する言葉でした。ゲイの建築家!ははは(笑)なので、パトに決めました。


どの分野の建築に興味をもっていますか?

個人住宅や商業ビルから、短命で画一的なプロジェクトまで、幅広く興味を持っています。私たちが一番楽しめるのは、アーバニズムや公共スペースに関連している、社会的で地域と共同して建てられる建築物です。基本的には、全ての分野に興味を持っています。満場一致で自己の利益を得ようとする大企業に利用されるもの以外は何でも。

PAto Architektur
Buckminstar Fuller - B. Fuller Lamp8


影響を受けた人物や書物について教えていただけますか?

実際、パトは私たちが賞賛する色々な分野の人々から多くの影響を受けています。その中の一つに、アーキグラムがいます。数年前、建築を信じきれない時期がありました。しかし、彼らが、もう一度建築を信じ始める強さと喜びを私たちに与えてくれたのです。リチャード・バックミンスター・フラー(大好き)や、ルーラル・スタジオ、その他、ゴードン・マッタ=クラークダン・グラハムなどのアーティスト。そして、仕事中はいつも音楽にインスパイアされています。たぶん音楽が一番私たちに影響を与えていると私は思います。


仕事をする時の哲学やコンセプトはありますか?

特にそういったものはありません。私たちはそれぞれのプロジェクトを新しい経験の場として、わくわくする真っ白な紙と捉えています。個人のクライアントや、美術館、ギャラリー、学校やフェスティバル、短命な建築インスタレーション、イベントのコンセプトデザイン、敷地計画、公共スペースなど、私たちはいつも異なった分野で仕事をしていますから、日々変化しているのです。プロジェクトに関わる場所、クライアント、その周りにいる人々全てと協力していくことが最優先事項です。素直になり、自分達が関わっている場所に(クライアントや近所の人々も含め)ポジティブな影響が起こるように何かする。もし、そうじゃなかったら私たちは仕事をしません。


PAto Architektur


最近の建築業界についてどのように思いますか?

元来、建築は社会的な問題に対する効果的な解決策を見つけ出すという目的で進められるのもですが、最近は、その目的がだいぶ歪んできています。世界的に見ても、ここ数年で建築は大量生産と化し、無責任なものとなってしまいました。何かがコントロール不能になっていることは確かです。そして、私たちは社会とその環境の中で自分達の役割をもう一度考え直す必要があるのです。スターの建築家のふりをしてきた人たちの中で大きくなったヒーロー的感情が、今日の空虚な都市を作っているのです。その一方で、小さなパワーでも人や心を重視し、私たちの提案に耳を傾け、考え直すことや思い直すことに興味を持っている少数グループの人々がいるということを私たちは信じています。


PAto Architektur


なぜゲリラオフィスなのですか?

実際にオフィスを持つのに、たった3ヶ月しかなかったからです(笑)。自分で仕事をするスペースを開くと決めた時、オフィスやスタジオを持っている友達全員に彼らのスペースについて聞いたのです。皆アドバイスをくれたのですが、同時に設備や家具などに多額のお金を費やしていていたことも分かったのです。私たちのどちらもお金が全くなかったので、投資やオフィスを持つこともできませんでした。でも、素晴らしい場所があったのです。街の中心にある音楽堂の前のシェアスペースを見つけ、少ない予算(ほとんどゼロ)でオフィスを開くことに決めました。自分達の家のPCを持ち運んで、フルーツの木箱をテーブルにしたり、拾ってきた家具を置いてオフィスを開いたのです。正式なオフィスやスタジオとは言えませんが、本部を置くという考えでゲリラオフィスを作りました。その時のプロジェクトに必要な航空チケットを印刷するプリンターが置いてあるという感じです。


QUAK!(クヮック!)マガジンとそのターゲットにつて教えてください。

QUAK!は、私たちのちょっとした夢なんです。いつも、自分達が言いたいことを言いたいだけ言えるファン雑誌のようなものを作りたいと思っていました。自分達の嫌いなものを批判したり、興味のある人々やプロジェクトを紹介できるような。これは、皆さんが参加できるプロジェクトで、コラボレーションや記事、エッセイ、ドローイングや研究などで構成されています。前に述べたように、パトはアヒルという意味です。QUAK!はその鳴き声で、パトの声です。年2回は発行できるようしたいと思っています。第一号はもうすぐ出る予定です。


今後の予定は?

えーっと、もっと働いて、もっと良いものを色んな都市で作ること。もちろん、QUAK!はとても重要ですし、今計画している展覧会もすごく面白いものになりますよ。建築、デザイン、ストリートアートと音楽が合わさった今までにないものを計画しています。また、家具や椅子のデザインも手掛けています。危機にあまり影響されないようにする、多くのコンサートに行き、夏には休みを取ることが今後の予定です。


PAto Architektur
住所:C/ Mare de Déu del Pilar 15.Bajos 2, 08003 Barcelona
TEL:93 500 5027
info@patoarchitektur.org
http://patoarchitektur.org


Text: Juan Carlos Fuentes
Translation: Maki Otomo

BARCELONAの様々な情報は、「SHIFT CITY GUIDE BARCELONA」でご覧になれます。

Bookmark and Share

関連記事