NIKE 公式オンラインストア

フェデリコ・ウルダネータ

PEOPLEText: Waiming

ひとつのプロジェクトが与えられたとき、どのように作業を始めるのですか?

それはプロジェクトによります。音響に関するプロジェクトでは、大抵僕はチームの一員として参加します。そこではひとつのいいアイディアが生まれるまで、何時間もただ話し続けるのです。そして多くの場合、僕たちはアイディアのラフをスケッチして、3Dモデルに立ち上げます。
こうしたチームの中での僕の役割は、インスタレーションの音響的なクオリティに対しての責任を担うことです。時にはインタラクション・デザインをすることもあります。
僕はいつでも、デジタルで作られたものではない「リアルなもの」が大好きです。だから例えばモーターを使って異なる物質との摩擦で様々な音色を作り出す、というような物理的なシステムを空間の中に生み出そうとしています。

面白いですね。

そのようなプロジェクトに参加するときには、ファブリカに所属していた経験が役に立っています。ファブリカは見込みのある人材には予算的に優遇してくれたので、僕たちには実験する余裕が十分にあって、計画をバラバラにしてまた組み直す、といったことができました。ポンピドゥーの展示のときには、作業場であるベネトンの倉庫の中に、実際の展示会場の実物大のレプリカを作り、現場の雰囲気をリアルに感じながら作業ができました。信じられない経験です。

Federico Urdaneta
V&A Animation © Federico Urdaneta

これまでで一番好きな作品は何ですか?

音響のインスタレーションでは、「音の階段」です。とても上手くいき、大好評でした。パリにあります。
映像では、最近制作したビクトリア&アルバート美術館のものです。

Federico Urdaneta
Tuned © Federico Urdaneta

その2作品はどのように生まれたのですか?

「音の階段」は素晴らしいチームワークの賜物でした。パリで素晴らしい仲間たちと1ヶ月間、生活と創作活動を共にしたのです。僕たちは各々の役割を持ちながらも、全てを一緒にやりました。
映像作品のほうはどちらかというと個人的な作業が多く、僕はディレクターとして作品を仕上げました。でも、もちろん仕事は一人ではできません。僕の恋人であり素晴らしい写真家、マヤ・フリンクがこのプロジェクトを手伝ってくれました。自分が誇れるものを作ること、それが僕の課題だと思います。

Federico Urdaneta
Tuned © Federico Urdaneta

「音の階段」のチームには、他に誰がいたのですか?

カルロ・ゾラッティ、ダニエル・ハーシュマン、ハンシ・ラバー、アンディ・キャメロン、そして僕の五人です。

ビクトリア&アルバートの方はどうでしたか?

素晴らしい仲間に恵まれました。キュレーターのリガヤ・サラザーとプロデューサーのルイーズ・シャノンは、ほとんど完璧な自由を僕に与えてくれました。彼らにはアイディアがあり、そのアイディアを実際に動く映像として表現するように僕に依頼したのです。
展示会場の入り口のアニメーションは、ナディン・フレイツァーと一緒に制作しました。ここでもまた、経済的にも安定した援助のもとに、このように大きくて尊厳ある場所のために創作できることは素晴らしいと感じました。

続きを読む ...

【ボランティア募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。
MoMA STORE