エクスペリメンタ・デザイン・アムステルダム 2008

HAPPENINGText: Lotje Sodderland

続いてイアン・アンダーソンが『ルールを破らなければ、わからなかった』という「デザイナーズ・リパブリック」の無秩序な初期の頃の、興味深い逸話を披露した。話が盛り上がったのは、2人のパネリストがステージ上のアンダーソンを囲み、彼に現在の顧客マーケットや、大手クライアントのコカコーラ社との仕事における消費者心理について尋ねた時だ。なぜならこれは『働いて、買って、消費して、死ぬ』とアンチブランド倫理を掲げていたデザイナーズ・リパブリックにとって、明らかな転換であったのだ。

エクスペリメンタデザイン・アムステルダム 2008
Ian Anderson “Amsterdam Conference” © Max Akkerman

『確かに、裏切り行為の要素はあります』とアンダーソンは認めた。しかし当然ながら彼は続ける。コカコーラ社のようなクライアントの理念には道徳的には賛成しないかもしれないが、このようにグローバルな聴衆に届けることができるのは、デザイン分野内で精鋭集団であるよりも、とてもエキサイティングなことなのだと。

エクスペリメンタデザイン・アムステルダム 2008
POLKA “Cometo My Place 3” © Edo Kuijpers

最後に、その週のパーティで受賞したのはマルセル・ワンダースの「カム・トゥー・マイ・プレイス」だ。アムステルダム中心にある彼の素晴らしいカルチャー・フラッグシップ・ビル 「Westerhuis」にて公開されている。

エクスペリメンタによる展覧会では、グローバルなデザイン文化と地元特有のプロダクションを掛け合わせ、デザインを通したスペースの作り方を反映させるため、トビアス・ワン(アメリカ)や、OVO(ブラジル)、ミン・シュー(中国)を含む8人のデザイナーが参加を依頼された。 デザイン作品と地元の建造物からのオブジェクトを使い、この元学校の建物地下には8つの小部屋が収められた。私達の基本的なニーズを満たすだけでなく、文化的な存在である私達を表現するものとして、生活における公私環境を整える社会としてのニーズを探求するインスタレーションが、それぞれの小部屋に設置された。

私たちの新しくグローバルでローカル、そしてパーソナルな、それでいて公のデザイン世界であるエクスペリメンタ2008の具体化を祝うためにパーティで注がれたプラスチック製カップの中の暖かいシャンパンは、密集した幸福な人々の熱意を鈍らせることはできなかった。

ExperimentaDesign Amsterdam 2008
会期:2008年9月28日〜11月2日
会場:アムステルダム、オランダ
http://www.experimentadesign.nl

Text: Lotje Sodderland
Translation: Yurie Hatano

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