
それはとても良く晴れた日で、私はそこに向かうまでで、もう気分が良かった。
近所の人たち、犬や猫があいさつをしてくれる。その部屋はとてもくつろげる小さな空間で、本やCD、雑誌におもちゃが溢れていた。全てのものが、然るべきところに収まっている。部屋の隅々までに何か意味があるようで、とてもユニークなパラレルワールドだった。
私がそんな環境にうっとりしていると、アウグスト・コスタンゾがコーヒーを出してくれた。

あなたの本名はアウグスト・コスタンゾ(Augusto Costanzo)ですが、なぜ「h」を加えて「Costhanzo」としたのですか?
父がコスタンゾの名前でアーティストとして活動していて、作品に「Costanzo」とサインするので、違いを付けるために、スペイン語で息子を表す「h」を加え「Costhanzo」としました。
どのように活動をはじめましたか?
ずっと雑誌や新聞に掲載されることが僕のゴールでした。僕の作品は、常にユーモアやグラフィック・メディアに近かったです。過去10年の間に、イラストもどこかファッショナブルになりました。80年代には、イラストとは何かを誰も認識していませんでしたし、僕の仕事を人に説明するのは骨が折れました。
地元の雑誌や新聞のために働きはじめ、ほぼ全てのことをしました。あらゆるテクニックを試して身につける時期でした。1999年にヨーロッパを初めて旅し、もっと僕のやりたいことを意識し始めました。音楽と映画にはいつも惹き付けられ、その世界でも働きたいと思っていました。
展覧会は2回行っています。1度目はセントロ・カルチュラル・レコレータで、2度目はソノリダッド・アマリラ・ギャラリーです。

インスピレーションはどこから得ますか?
ほとんどが、映画やコミック、音楽などからです。それが「Hi-Fiストーリーズ」を作った理由でもあります。好きなアルバムを選び、その音楽からインスパイアされる何かを描くという、このアイディアは、地元の雑誌に提案したものです。さらに、アルバムから聞こえる仮説の瞬間を加えています。スチール画像になった映画のようです。

映画に音楽にイラストに、そして今はTシャツまで、独自のユニバースという感じですね!
はい、それが僕のしていることですね。自分のユニバースを組み立てています。

ご自身をどう位置づけますか?
自身の位置づけについては、気にしていません。主流とインディーの中間にいて、僕のことをとてもモダンだと感じる人もいれば、完璧にクラシックと信じている人もいますし、その感じが気に入っています。

最近ブエノスアイレスのインディー・ミュージック・フェスティバル「シウダッド・エマージェンテ」のアートを手がけたそうですが、それについて教えて下さい。
僕が「シウダッド・エマージェンテ」のためにしたことは、インディーミュージックやストリートアート・カルチャーの激情や憂うつに対する僕の解釈の表現です。これまでにアルバムのアートワークもいくつか手がけていましたし、楽しい挑戦と思って参加しました。
例えば、90年代には50年代の要素が復活しました。ある種の安らぎや、人生を楽しむ人々などです。 イラストはその時に、重要になりました。しかし2000年になると世界はまた異う場所になり、全てが再び緊張をはらみます。それに伴い、ストリートアートがポピュラーで重要なものになりました。ストリートアートの美学は、ある種の悪態であり、彼らが子供の頃にテレビで見たものへの応答です。何か怒り狂ったものに変えられた、幼年期の要素の混合です。

スペインでの経験について聞かせて下さい。
スペインは2001年に旅し、人々との素晴らしい出会いを経験しました。彼らは僕に対してとてもオープンで、すぐにいくつかの新聞や雑誌の仕事を始められたのです。『町とは、そこで出会った人々のこと』と信じていますが、僕はそこで本当に素晴らしい人々と出会いました。

作品を通して、1番良かったと思うことは何ですか?
僕は、愛されたくてこの活動をしています。地元の雑誌や新聞でも継続的な仕事はありませんが、僕のしていることを知って付いてきてくれる人が数人いて、それは素晴らしいことです。
また、偉大なミュージシャン、ダニエル・メレロの「オーディオビジュアル・ディスラーニング」に関する授業を受けたのも、とても大きな体験でした。キャリアに何か変化や分岐を必要としていた僕は、それを見つけました。この授業は5年間続き、地元の危機の間や現在でも、僕にとっての避難所となりました。本当に受けて良かったです。

この先のプロジェクトについても考えているのですよね?
もちろん、本も出版したいと思っていますし、誇りに思えるような展覧会にも出展したいです。僕のキャリアは易しいものではありませんが、僕は完全なファイターであり、納得するまで考えにこだわります。自分や自分の作品に対してとても批判的で、僕自身が僕の最初の批評家です。
彼は、イラスト作品に囲まれながら話を続けた。私は、描く人を見ているのが大好きだった幼い自分を思いだす。とても幸せな場所だった。彼の作品がそれぞれのパワーを持って、ここまでに意味を持つ理由であるに違いない。
コスタンゾは、生きたユニバースを作ってきた。それは、その力に動かされる息づいた生き物と言えよう。創造、アート、想像、カラー、ペンシル、キャラクター、生活の断片。キャラクター達は、紙に向かったペンシルの音に合わせて動く。内にも外にもマジカルでミステリアスなユニバースをつくり出す、日常の小さなバトルだ。
Text: Gisella Lifchitz
Translation: Yurie Hatano