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進化する次世代エコ自動車

THINGSText: Mariko Takei

7月7日から9日にかけて北海道洞爺湖サミットが開催された。札幌市では、洞爺湖サミットを記念して「環境総合展2008」が6月19日から3日間、札幌ドームにて開催。国内外の300を越える、環境について考え行動している企業や団体が参加し、その取組みを披露した。その中で興味をそそられたのが、次世代をいくエコロジカルカー(エコカー)の展示だ。ほんのちょっと先の未来に私達の前に頻繁に登場するかもしれない数々の車を紹介しよう。

進化する次世代エコ自動車
日産 コンセプトカー「PIVO 2」

ドームのメイン会場で、一際注目を集めていたのは、何といっても日産のコンセプトカー「PIVO 2」だろう。その可愛らしいフォルムで目を引き、他の展示されているエコカーとも一線を画している。「PIVO 2」が提案してくれるのは、人と車の関係の全く新しいカタチ「フレンドリーイノベーション」というコンセプト。それは、車とドライバーの楽しく、ポジティブな関係を築いてくれるというもの。ロボットらしい風貌もさることながら、ドライバーと対面して相手をしてくれるロボティック・エージェントがダッシュボードに装備され、ドライバーの顔や声から状態を読み取り、ドライバーをハッピーな状態へ誘導してくれる。仕事で疲れ帰宅する時、長時間のドライブの時など、ドライバーの良きパートナーとなってくれるだろう。「PIVO 2」では、クルマを運転するということ自体が、今までとは異なる体験へと導いてくれるに違いない。エコの観点を添えると、電動化技術をふんだんに盛り込んでいる車だそうだ。

札幌ドームの屋外駐車場内に設置された特設会場には、様々な種類のエコカーを展示、試乗や同乗会を行っていた。ここで注目を集めていたのが「水素・燃料電池実証プロジェクト(JHFC)」に参加している、水素を燃料に走る燃料電池自動車(FCV)だ。水素は、水はもちろんのこと、様々な原料から製造できる将来期待のエネルギー源である。

進化する次世代エコ自動車
燃料電池自動車「X-TRAIL FCV」のフロント部分

最大の特徴は、走行時の有害な排出ガスがゼロ、CO2排出量も勿論ゼロということだろう。そして、何が排出されるかというと、水だ。実際エンジンをかけてその様子を見せてもらったが、水素が燃やされて発生する水が車の下にどんどんと排出されていた。また、ガソリン自動車から発せられるようなエンジン音というのもなく、無音に近い静かな車なのも特徴のひとつだ。各社とも燃料電池車を、企業に提供したり、公用車として導入したりしており、日産の「X-TRAIL FCV」は、実際に神奈川県と横浜市に納車され、横浜市のハイヤーとしても導入されている。

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