フランス・ハルス・ミュージアム

PLACEText: Filip De Haes

フランス・ハルス・ミュージアムは、アムステルダムから電車で15分ほどの、ノールトホラント州のハーレムという15万人の住民が暮らす、のどかな町の中心にある。ミュージアムの名前は17世紀の画家、フランス・ハルスの名前からつけられた。

フランス・ハルス・ミュージアム
© Frans Hals Museum

ここは、オランダのミュージアムでは珍しいことに、ビジターが写真をとることが可能。(西ヨーロッパでもほとんどのミュージアムでは禁止されている。)

フランス・ハルス・ミュージアム
Jan Van Scorel, Group Portrait of Pilgrims of the Knightly Brotherhood of the Holy Land in Haarlem (around 1528)

ミュージアムの形は庭を中心として長方形に広がっている。17世紀に建てられたミュージアムの中でのツアーは、ハンス・メムリンクのような初期のフレミッシュアーティストから始まる。

フランス・ハルス・ミュージアム
Jan Van Scorel, Maria Magdalena (1530)

部屋ごとにカラフルで素晴らしい作品に圧倒される。部屋と作品はきっちり年代別に分かれているので、絵画がどのように変化していったのかがとてもわかりやすく紹介されている。

フランス・ハルス・ミュージアム
Cornelis Cornelisz Van Haarlem, A Monk And A Beguine (1591)

ツアーの最初の作品は、主にキリスト教に基づいた絵画にフォーカスをあてる。しかし17世紀に入るに従い、貿易、科学、富が最高潮だったオランダがどれほど黄金期にいたかが分かるだろう。カトリック教が抑圧されていた間、比較的ビジネス型のプロテスタント達がオランダを世界貿易の頂上へと導いたのである。そして絵画の対象も人生観や政治的視点から景色やポートレイト、のように変わっていった。理由はわからないが全体的に作品が暗くなった印象を受けた。

フランス・ハルス・ミュージアム
Central piece: Cornelis Cornelisz Van Haarlem, The Massacre Of The Innocents (1591)

フランス・ハルス・ミュージアムはオランダの素晴らしい黄金期の作品のコレクションをもっている。もしあなたが少しでも歴史に興味をもっていたり、近所に住んでいるのならぜひチェックしてみてほしい。私達が訪れたときには、私達以外に人は見かけなかったので、行列に悩まされることもきっとないだろう。

Frans Hals Museum
開館時間:11:00〜17:00(月曜日休館)
住所:62 Groot Heiligland, Haarlem, The Netherland
入場料:大人7.5ユーロ、子供(18才以下)無料
TEL:+ 31 (0)23 511 5775
http://www.franshalsmuseum.nl

Text: Filip De Haes
Translation: Junko Isogawa
Photos: Filip De Haes

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