
問いかける事、乱すこと、再定義する。
シンガポールのデザイン会社、ミニストリー・オブ・デザイン [MOD]の手がけるプロジェクトは近年、ローカルと国外からの両方の評価を獲得している。今回SHIFTは、アメリカでの経験を生かし、シンガポールを拠点に活動中の新進気鋭の代表デザイナー、コリン・シエーに話を伺った。
シンガポールにおいて「ミニストリー」は、聖職者や政府機関の意味も含みますよね。なぜ、ミニストリーという名前をつけたのでしょうか?
ミニストリー・オブ・デザインという名前にはいくつかの意味があります。ひとつの側面だけではなく、むしろ全てを包含すしています。建築物やインテリア、グラフィックなど、それぞれのデザインに特化するのではなく、それらをひとつのデザインとしてとらえています。シンガポールには有名な「ミニストリー・オブ・サウンド」がありますが、聖職者や、政府機関がミニスターと呼ばれているように、ローカルと世界を繋ぐという意味もあります。

Shou U restaurant © MOD
MODのデザイン哲学は何ですか?
問いかける事、乱すこと、再定義することです。理解を得ることと、ただ違う存在になるためだけに、違う事をしないことです。
MODでの日常的な仕事の一日はどのような感じですか?
その日によって違いますが、典型的な一日は学校のスタジオにいるような感じです。学校のクラスと同じくらいの約12人と一緒に働いています。私はデザインの家庭教師のようなもので、ギブアンドテイクです。私達が何をすべきかはあまり明確にしていません。

Actually Boutique © MOD
シンガポール国立大学で建築を学んだことが人生に影響を与えたと思いますが、あなたにとって最初の影響とは何だったのでしょう?
意識的に空間デザイナーになりたいと思ったことはありませんでした。最初の興味は二次元的な写真と言葉でした。詩もそうです。しかしそれらの影響はそこまで強くはなかったようです。
レム・コールハースのような偉大な建築家と働いたのはどのような印象でしたか?
そのことが、MODのデザイン哲学に影響を与えましたか?
レム・コールハースの現在の表現とその研究心に早い段階から影響を受けていました。そして、表現方法と計画性も素晴らしいと思います。レムとの仕事は脳を刺激しましたが、逆にあまり心にはこなかったです。二つめのルーツは、物質と光の建築、ピーター・ズンドーです。彼は物静かで、シンプルな素材で、どのように人々が空間を利用できるかに挑戦した人です。

BBH Office sketch © MOD
最近の活動について聞かせてください。
現在は、初の商業ビルとなるプロジェクトに取り組んでいます。ニュー・ブリッジ・ロード沿いの6階建てのプロジェクトです。今回は、都市のコンテキストとしてとらえているので、とても刺激的です。このプロジェクトは建物をアートとしてとらえるか建築物としてとらえるかの概念に挑戦します。

BBH Office © MOD
シンガポールのデザインシーンの印象はどうですか?そしてシンガポールの人々はどのようにMODをとらえているのでしょう?
コラージュです。海外からの経験を生かして戻った後、心から地元シンガポールにいることの素晴らしさと、ローカルであるスピリットを実感しています。
しかしこの業界にたくさんの友人がいるのにも関わらず、親密な兄弟愛のようなものは近くに感じてはいません。

New Majestic Hotel © MOD
ニュー・マジェスティック・ホテルのプロジェクトの後、多くの国際的な批評がありました。目的は未来のホテルデザインでした。MODは、ホテルをパーティをする場所ととらえている、新しい世代のシンガポールの人々をコンセプトに取り組みました。これは文化的な問題ではなく、地元を尊敬することであって、人々の生き方を位置づけるのです。
それ故に、MODは世界的なレベルでローカルな世界に投石することを信じています。中国とボンベイに大きなプロジェクトがあり、地元の状況に理解を得ることを目的として努力しています。これはとても挑戦的なことです。
読者にメッセージをお願いします。
問いかける事、乱すこと、再定義すること。
Ministry of Design
住所:16b Trengganu St. 058470 Singapore
TEL:+65 6222 5780
studio@modonline.com
http://www.modonline.com
Text: Fann ZJ
Translation: Junko Isogawa