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マーク・ブレイク&コオ・マスダ展

HAPPENINGText: Yasuharu Motomiya

一方、マーク・ブレイクはニュージーランドでフィルムやペインティングの作品を作り活動し、そして現在、日本へとその活動の場を移した。今回展示された、ペインティグ、インスタレーション、そしてビデオの作品はどれも共通のテーマ「記憶」について扱っていたようだ。

上映されたショート・フィルム「ネオコミック」は特にその要素が強く、登場する人物の「記憶」にフォーカスされていた。映画の中に出てくる風景はまぎれも無く日本の風景なのだがどこか視点がずれていて、普段自分が見ることが無い風景のように思え、特に後半に登場する米の田園風景は日本人からみると、自分たちの原風景として印象されかねないのだが、どこか遠い世界を思いおこさせる。

タイトルから伺えるのは作家本人の日本文化への興味なのだが、それが良くあるSF映画に登場する日本的要素ではなく、とても普通の風景なのに別世界を想像させる映像で、以前みたヴェンダースの「東京画」ともどこか通じるものがあり、かといってそれとも全く違うショート・フィルムであり、映画に登場する人物の記憶とみている方の記憶が結びつきそうでつかない違和感を残す作品だった。

この二人の展覧会は共同作業というより、スペースを二人でシェアすることによる、刺激とエネルギーの交換がお互いの制作にとってポジティブな影響があったようだ。

今回紹介した、マーク・ブレイクとコウ・マスダ以外のアーティスト達もバンカート・スタジオNYKのスタジオを利用しており、毎週のように展覧会やワークショップなどが行われている。今後の予定などはウェブなどでチェックしてほしい。

Marc Blake/Ko Masuda “5”
日時:2005年8月20日
時間:19:00〜22:30
会場:BankART Studio NYK
住所:横浜市中区海岸通3-9
TEL:045-663-4677
https://www.bankart1929.com

Text: Yasuharu Motomiya
Photos: PAS Photography

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