NIKE 公式オンラインストア

ピエトロ・ロッカサルバ展

HAPPENINGText: Francesco Tenaglia

ピエトロ・ロッカサルバが、イタリアのフルラ財団主催の現代美術に対する賞を受賞してからおそらく初めてになる彼の個展は、簡単にはアクセスできないことになっている。ミラノ北部にあるギャラリーの入り口は固く閉じられていて、入るのを待っている人々は一人ずつゆっくりと、巨大な赤いバスケットでガレリアゼロのバルコニーに上げられる。

半ば強制的ともいえる一人ずつの訪問は、ほとんど何もないスペースからはじまる。壁にはたったひとつの絵だけが架けられ、出口の手前では、その前のインスレーションとの対比で、ぼんやりと照らされたアーティストのポートレートがある。外では、赤い盥に足を突っ込み立っているギャラリーのアシスタントが個展のプレスリリースを配っていて、通常は公には公開していないギャラリーの地下の物置までホストを誘導する。

最後の仕掛けは、入り口で遭遇した女性のポートレートが近くに位置しているフロアーで、そこでは床面にロッカサルバの作品が置かれれている。作品が販売されたことを示すマーク(赤丸)の拡大化されたヴァージョンと、この厳格に編成された寓話的な物語の結末はそれとなく言及される。

アーティストが創造した古典的なアトリエの拡大としてのインスタレーション、つまりゾロアスター教の若返りのカルト信仰(彼の作品の重要な要素)というイスラム教の異教徒のヴァージョンは突然に観客に知らされることになる。私たちは絵描かれた図像に変換するか、あるいは進行中の組み合わせによる周辺的なメカニズムとして排他されることが可能なテーマの組み合わせの出現を手伝うことになる。

続きを読む ...

【ボランティア募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。
MoMA STORE