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タン・アイリン展

HAPPENING


熱帯の焦げるような熱はその庭園にうららかさをもたらす。湿気と暑さの中で、人は日陰の内に避難する。青々と茂り、幾層にも重なった熱帯の景色は、黄金の太陽のきらめきにお任せ。熱帯の風景の色彩は、そのブロンズの色合いによって明らかになる。そのそよ風はうっとりするような揺れを作り出す。

地方で活躍する画家のタン・アイリンがその筆で捉えたのは、まさにこれらの光景である。彼女は、南陽美術学院を卒業し、中国で中国画の研鑽を積んだ。それから西洋の様式に回帰することを決め、インスピレーションを求めてオランダに戻り、そして「裏庭の植物園」という彼女の印象派様式に行き着いたのである。田舎という環境に感化され、例えば彼女のアトリエの向こうに広がる空間など、彼女は、日なたぼっこをしながら田舎の熱帯の光景を描き続けている。

このように描き出される田舎の風景を見ると、すがすがしい気分になる。その植物園には水の無い池や、趣き深い古風な無人の共用庭園もある。その辺りでは、水彩画が好まれるようだ。太陽の光と豊かな色彩とはかない存在感が印象的にキャンバス上に捉えられ、そしてそれらは新たな光の元にその風景を作り変えるのである。

伸長した木の枝、木の葉のダンス、束の間の影、無人の空間。しかし、人の住んでいた気配はある。視界の中には人は存在しない。それらの気配は、わずかであるがその風景の中に存在する。緑の集積、赤のひと塗り、青の渦巻き。彼女の作品の展示場は、アタリ−アートエキシビジョンスペースの窓枠である。人は、本当に熱いというのに、漏れでた光に導かれてその植物の風景を覗き込むことになる。

元々の植物は決してそう美しくは見えない。だが、このタン・アイリンという画家の目を通すと、その束の間の瞬間は固定されることとなる。その暑さを暗示する唯一のヒントは、おそらく、木々の燃えるような色と、物陰に隠れている人々である。

タン・アイリン展覧会「裏庭の植物園」
会期:2005年1月19日〜30日
会場:アタリ−アートエキシビジョンスペース
住所:208 South Bridge Road #02-01 Singapore 058757

Text and photos: Fann ZJ from npsea Enterprise
Translation: Yuhei Kikuchi

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