PATTA

PLACE


ジーはその日、体調がすぐれないようで、インタビューは彼の自宅でガウンを着たままさせてもらった。新しい店の準備で、“スペシャル”なスニーカーが詰まった大きな箱を運んで肋骨を傷めたという。その店は、長い時間をかけて準備され、いよいよそのオープンが近づいてきた。そこで私は、このプロジェクトについて話を聞いてみることにした。

お店について教えてください。

6月初旬にオープンを控え、今とても嬉しい気持ちでいっぱいです。いろいろ大変こともありましたが、今やっと形になろうとしています。この場所に決めるまで、私とエドゾン(一緒に店を始めるパートナー)は、約20箇所も見て回りました。最終的に決めた場所は、ロケーションも完璧で、私たちのやりたいことがすべてできるスペースが十分あります。展示スペースが1階にあり、その上がショップ、そして3階が事務所になります。1階のエキシビジョンスペースでは、写真家、グラフィティアーチスト、グラフィックデザイナーのような分野で活動する、ローカルと世界の才能あるクリエイターをフィーチャーしていきます。2階のショップ「PATTA」は、スリナム(南米北東部の共和国)のスラングで、スニーカーという意味なのですが、それがまさにそこで販売するもので、「シュプリーム」や「ビークル」「ロックウェル」などの服もセレクトします。「ロックウェル」で働く友人、ピエ・パラは、ウィックス氏と一緒にオフィスの一部をシェアし、もう一人の友人も別の部屋を使うことになっています。私達は建物全体を、様々なプロジェクトやクリエイティブなものを生み出す家のようにしたいと考えています。アムステルダムには今、このような場所が必要だと思います。

それがこの店を始めるきっかけだったのですか?

私とエドゾンは、ヒップホップが大好きで、当然ヒップホップにはつきものであるスニーカーも大好きです。他都市では、ずいぶん前からスニーカー人気が熱く、ニューヨーク、東京、ロンドンでは、おしゃれなスニーカー・ショップがありますが、それはちょっとエリートっぽい感じがして本物じゃない。私たちが、この店を始めようと思ったのは、スニーカーが生まれてきた文化そのものへの尊敬からです。私たちは両方とも極度の音楽好きで(エドゾンはDJを、私は定期的にMCをやっています)、私達が出会ったきっかけも、あるレコードショップ。つまり、私達はスニーカーを単にファッションとしては考えていないのです。そこが僕達の特徴で、アートやグラフィックデザインがヒップホップと関わりを持つように、ヒップホップとスニーカーも、切り離すことはできません。「PATTA」は、単なる“スニーカー・ショップ”ではありません。

アムステルダムという土地にあるということが、何か違いを生んでいると思いますか?

そう思います。アムステルダムという街はオープンな場所なので、他の都市で見つけた、ちょっと違ったものも取り入れやすい。私たちは、自分達と同じような好みを持つ人達すべてを大歓迎したいです。「PATTA」に来る人には、ただ受け身的にスニーカーを見るのではなく、なにかしらのアイデアやインスピレーションを得てほしい。そこで、若手アーチストをプロモーションしたり、若い世代を育てたり、様々な使い方ができる展示スペースはとても重要になってくるのです。さらに、ピエやウィックス氏がオフィスにいることで、クリエイティブなものに近い場所に身を置くこともでき、様々なプロジェクトで彼らとコラボレーションすることもできます。しかし同時に、ショップそのものが、何か特別なものを持つ必要があります。常に、クオリティは高く維持していくつもりです。ナイキのような大きなブランドだけではなく、様々なブランドを幅広く展開していきます。例えば、ニューバランスの品質は素晴らしく、今のところ唯一長期的な取り引きのあるブランドです。しっかりとしたランニングシューズを作っており、ハンドメイドのイギリスモデルを仕入れることにしました。その他は、自分達の手で仕入れをします。私とエドゾンは、音楽活動を通じて旅行をすることも多いので、店に置く商品を探すのはそれほど難しいことではありません。そうすることで、商品にもオリジナリティが生まれると思います。

オープンを目前にして思うことは?

盛大なオープニングパーティーをして、ウェブサイトも立ち上げ…、上手くいくと思います。私たちは今とてもわくわくしています。このプロジェクトを大きくして、私たちのまわりにある面白いものすべてが集まるプラットフォームにしていきたいです。
子供達にも良いと思います。こういうものを目にすることは、重要なことです。私達のような黒人が美しい店を持って、成功しているのを見れば、自分達にもできると思えるでしょう。(エドゾン)

Patta
住所: Nieuwe Zijds Voor Burgwal 142, Amsterdam
www.patta.nl

Text: Ania Markham from Post Panic
Photos: Mark Visser from Post Panic
Translation: Naoko Fukushi

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