CQ エキシビション

HAPPENING

次世代のモバイルツールを使って新しい価値を持った映像コンテンツを生み出すコミュニティー「CQ」のエキシビションが、ニューヨーク・ロサンジェルス・イギリス・日本などから、12人のアーティストを迎え、原宿にあるカフェ「EX’REALM」で行われ、小さなモバイルツールの窓には、彼らが作った映像コンテンツが顔を覗かせていた。


今回は「RESFEST」との共催ということもあり、会場には、Johnny Hardstaffの作品が置かれている一角もあった。
まず目を引いたのは、作品のディスプレイのされ方だろう。Gelchop制作の『にょろ』という植物のような不思議な形状の白い物体に、いくつかの穴が開いており、その穴に近づき覗き込まなければ、作品を見ることが出来ない仕掛けになっていた。

もともとのモバイルツール「D-snap」が大変小さなものなので、単純にそれが置いてあるだけでは、集中して映像コンテンツに目を向けることはできないが、こうして覗き込まなければいけないという手続きは、小さなディスプレイに集中させて見せるという行為に対してとても有効なアイデアだった。公共のスペースに居ながら、覗き込むことによる別世界へのちょっとしたトリップ感が味わえたからだ。

そして、ヘッドフォンを着けなければ、音が聴こえてこないということも、外界を遮断することに一役買っていた。それらは店内の様々なところに置いてあり、観客が映像を見るためには、一つ一つ近寄り覗き込まなければならない。

まず最初に覗いたのは、店舗入り口横に観客を迎える様に置いてある『にょろ』。中には、遠山敦のモーショングラフィック作品。彼特有のタッチで描かれた動物たちが、楽しそうに動き回る姿は、小さな穴の向こうに広がる童話的世界の存在を感じることができた。

隣には、イギリスのクリエイター集団「Kerb」によるグラフィティ・アート的映像。スプレー缶を持った猫ロボットのようなキャラクターが、様々な建物にドクロのグラフィティを描いて廻っている。

そして店内にも『にょろ』がいっぱい。それら一つ一つが小さな世界を内包していることを思うとワクワクしてくる。店内の展示は、一階のカフェと二階のギャラリーに分かれていて、一回では通常営業中のカフェ空間に『にょろ』が、そのままディスプレイされている。覗いている隣では、普通にお茶を飲んだり食事をしていたりするのを思うと、より一層覗くという行為が、特別なものになって行くような気がした。

印象的な映像だったのは「Prefuse 73」のPVや今回の「RESFEST」にも参加している Ed Holdsworth の作品。目まぐるしく移り変わる都市の風景と自然の風景の二編は、同じ手法を用いても織り交ぜる情報によってまるで印象が変わるということを教えてくれた。

もう一方興味深い作品だったのは、二階にあった『にょろ』二匹。「Poetry」と名付けられた作品群は、歌人の枡野浩一が短歌を提供し、それを映像作家たちが映像化とするいう試み。こちらの作品は「CQ」のホームページでも見ることができるので是非チェックしてほしい。

全体を通して一つ一つの作品は、1分位と短いものだったが、それぞれ個性のある映像世界を作り出していた。今回のRESFESTのアイデンティティーは、ロボットの赤ちゃんだったが、Johnny Hardstaff本人によるとクリエイターが生み出す作品は、赤ちゃんのようなものだといっていた。そう考えると小さなディスプレイに映し出される映像は、テクノロジーの発展によるモバイルツールの進化が、新しいエンターテイメントとして生み出した、未来の赤ちゃんなのではないだろうか。

CQ エキシビジョン
東京/11月20日〜25日/EX’REALM(東京都渋谷区神宮前1-12-6)
大阪/12月 4 日〜 9 日/digmeout CAFE(大阪市西区南堀江1-9-1 現代オレンジビル2F SPINNS大阪店内)
福岡/12月11日〜16日/Octa Hotel Cafe イムズ店、他12ショップ
参加クリエイター:Nando Costa (BRAZIL)、Stefan Nadleman (NY)、Freestyle Collective (NY)、Graphic Havoc (LA)、Logan (LA)、Brumby Boylston (LA)、Ed Holdsworth (UK)、State (UK)、Kerb (UK)、モスデザインユニット (JP)、遠山敦 (JP)、若野桂 (JP)
主催:Panasonic
制作協力:株式会社ニューズベース、有限会社フロッグネーション
問合わせ:株式会社ニューズベース
東京都渋谷区神宮前6-17-10 原宿アールビル3F
TEL:03-3406-8835
cq@newsbase.co.jp
http://cq.panasonic.jp

Text and Photos: Yasuharu Motomiya

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