ビザーレ・ミュージック
デザインと音楽が交差していることについてどう思いますか?
デザインと音楽は、とても近しい関係のように僕には見えています。双方が同一のクリエイティブ・プロセスを兼ね備えていると思いますし、特に最近ではそれが重要になってきているのではないのでしょうか。例えば、まだ実際に聴く前から、ジャケットを見ただけでそのCDに収録されている音楽について想像したりしますよね。だからこそ僕達は、これまでも、そしてこれからも、デザインと音楽の距離を縮めてみたいのです。何がデザインで、何が音楽なのかわからなくなってしまうような境界線にまで達してみたい。もしかしたらこれは、ちょっとユートピアチックだったり、単に馬鹿げた夢かもしれませんが、今はとにかくそれに挑戦してみたいですね。昨年、エレクトロニカ・フェスティバルに参加したのですが、そこではグラフィックとサウンドをミックスする3つの方法を紹介しました。今年の5月には、ビザーレのパートナーの一人であるマテアスとロボというデザイン・スタジオの代表が、スペインの「OFFF」に参加。ビザーレについてや、ロボで制作した音楽をグラフィックに融合するソフトウェアの紹介などを行いました。
ビザーレのメンバーのロニンが、まだまだちょっと雑ですが、とてもおもしろいサイトを運営しているので紹介させて下さい。このサイトでは、60年代に活躍したジャケットデザインを専門に手掛けたデザイナー、セザール・ヴィエーラの作品がフィーチャーされています。
Record Covers: Transistor + Objeto Arrarelo + Bizarre, Sampler + Tetiene
ブラジルのデザイン・シーンにおいて、ここまでビザーレのレコードジャケットが特別視され続けているのはなぜだと思いますか?
これはすごく嬉しいことですね。おそらく、僕達自身が、ジャケット好きということが大きいと思います。なぜだかわからないのですが、気付くと周りにグラフィック・デザイナーの友達ばかり。何か新しいレコードがリリースされる度に、デザイナーの友達を呼んで、バンドとデザイナーが作品について話し合いを持てる機会を設けます。これまでにも、ラファエル・ライン、ロボ、A’、シスマ、ジュリオ・ドゥイ、アレクサンドレ・スアネス、ギルヘレム・マルコンデス、カルロス・イッサ・アンド・カルソル・ビラなどが協力してくれました。時にはカバー・デザインを選べないことも確かです。全てを完璧に…とはなかなか行きませんね。
最後になりましたが、ビザーレからリリースしてみたい日本のアーティストやバンドはありますか?
もちろん。僕自身、嶺川貴子、竹村延和、メルツバウの音楽が大好きです。
Bizarre Musik
住所:R.24 de Maio, 116 R.A. lj 13, Sao Paulo, Brazil
TEL:+55 11 33331 7933
bizarre@bizarremusic.com.br
https://www.bizarremusic.com.br
Text: Clarissa Tossin, Carlos Farinha
Translation: Sachiko Kurashina
