新ウィーン市立図書館

PLACE


アーネスト・メイヤーは、オーストリア人建築家。そのメイヤーが今回デザインした現代建築は、多くの審査員の目を釘付けにした。そのデザインは、ウィーンに住む私達にとっても、大変喜ばしく素晴らしいものだ。

4月9日、新しいウィーン市立図書館がついにオープンした。この「さまざまなメディアを導入した図書館」は、ヨーロッパの中でもかなり近代的な公立図書館のひとつ。6,085平方メートルの敷地内に、勉強室、150人分の快適な椅子、130台のコンピューター(EDPワークステーション、OPAC、インターネット、データバンク等の使用が可能)といった、実に30万に及ぶメディアが用意されている。

ギュルテル通りのアーバン・ロリッツ・プラッツにオープンしたこの新しい図書館。ここは、ウィーン市内でも交通の往来が激しく、街の中心部を走る環状線だ。6車線あるギュルテル通りには、毎日約10万台の車が行き来する。 1998年に作られ、かつては一番華やかな通りだったが、 今では交通渋滞が悩みの種。 90年代初頭からギュルテル通り沿いの都市計画が始まり、市政の場でも取り上げられるようになった。ここを「最も問題が多い地域」と名付けたのは、ウィーン市の都市計画を担当した議員、ハンス・スウォボーバだ。

過去10年以上に渡って「ギュルテル通りプラス」と呼ばれ、進められているこのプロジェクト。EUによる設立、そしてウィーン市の後援ということもあり、市民の注目を多いに集めた。ギュルテル通り地域を復興し、道路、学校、交通機関などの基本的施設を充実させるのが目的だ。通り沿いのモダンなバーやレストランにも活気が出てくるようになり、今では特に若者を中心に人気のエリアとなった。

「ギュルテル通りプラス」プロジェクトの中で、アーバン・ロリッツ・プラッツに公立図書館を建設するのは、重要プロジェクトのひとつ。そしてそのための建築コンペで選ばれたのが、先にも紹介したオーストリ人建築家、アーネスト・メイヤーだ。審査員の間では「階段図書館」と呼ばれていたという逸話もある彼の作品。写真を見ていただければ一目瞭然だが、建物の壁が階段で覆い尽くされているので、今ではちょっとしたミーティングポイントにもなっているこの図書館。この階段があることで、他にはない、唯一無二の建築物としての特徴が強調されている。地下鉄からアーバン・ロリッツ・プラッツに通じる本物の階段を上がり、そして更に図書館へ通じる階段を上がるとそこにある円形の空間は、ライブラリ・カフェ。カフェからは、ウィーン市内を一望することができる他、図書館内には天井から陽光が燦々と降り注ぐ、静閑的なホールが突き抜けている。


New City Library

住所:Hauptbuecherei Wien – Am Guertel, Urban-Loritz-Platz 2a, 1070 Vienna, Austria
www.stadtbibliothek.wien.at

Text: Christina Merl
Photos: Main City Library
Translation: Sachiko Kurashina

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