DOT SOSO #01

HAPPENINGText: Shinichi Ishikawa

札幌もようやく暖かくなってきた。暖かいとみな行動的になるようで、3月の後半あたりからクリエイティブなイベントがぽつぽつ、というよりもかなりバッティングしたり、連続する勢いで行われたり、プロモーション活動が開始されている。春とともに街の中のカルチャーの芽がいっせいに咲き始めたようだ。「今度の週末はどのイベントにいこうか?」という楽しい検討ができてなかなか楽しい。イベントはどんなシンプルなものでもプロモーションを含めると、いろいろなな準備が必要であり、ちょうどまだ雪が積もっている憂鬱な時期にイベントを行うための活発なミーティングが行われたのかな、と考えると、この地の雪に覆われる期間も悪くないような気がする。

札幌のアートなイベントの始まりのトップを飾るような形で、シフトがプロデュースするソーソー・カフェでイベントが行われた。タイトルは「DOT SOSO (ドット・ソーソー)。様々なジャンルのクリエイターとコラボレートするクリエイティブ・イベントがコンセプトであり、これから毎月最終土曜日に開催予定のレギュラーイベントである。その日は営業時間も午前2時まで延長して、ドリンクとしっかりとしたフードを楽しみつつ、踊るのもOK!というカフェとクラブの良いとこ取りのゆったりとした空間が演出された。

3月30日(土)その第1回目が行われた。今回は、札幌在住のイラストレーター高橋潤によるライブドローイング・パフォーマンスの他、DJとライティング・インスタレーションに、NORDFORM CREW。 さらに、マルチメディアパッケージ「ガスブック」にも参加し、海外でもライブ活動を行っている、ミュージシャン、KUNIのKOSS名義によるライブが行なわれた。

オープニングからからDJを担当した NORDFORM CREW は、エレクトロながら、ゆったりとしたサウンドと、照明をうまく使用して会場をラウンジな空間を演出していた。特に、DJブースとして透明なプラスチックのケースを積み重ね、そこに青い照明を当てることによって、ブースの存在感を非日常的にしていたし、PAの上に水を入れた器に緑の照明を当てたインスタレーション(それが天井に反射し、照らされた天井一面が有機的な動きをする)、ライトアップされた器に入った生きた金魚など、電子器機の中に存在するネイチャー存在感はホッとさせる雰囲気を作りだしていた。客層は20代前半から、30代ぐらいまでと幅広く、男女比率も結構半々。ファッションもわりとバラバラで、それぞれのスタイルを持っている人が多く集まっていたのではないだろうか。

会場の隅の方では、立ち話をする姿も多く見られ、あちこちでコミニュケーションが盛り上がっていった。そんな良い雰囲気の中、23時過ぎ、KUNIのKOSS名義によるライブが始まり、彼独自のアンビエントなビートが流れ出した。その曲はガスブック6にも収録されている「RING」だが、ライブならではのプレイということもあり、それとは違うエレクトロなブレイクビーツが、ミックスされていく。そのビートの変調とともに、高橋潤によるライブ・ドローイングの準備が始まった。

DJブースのすぐ下に、巨大なキャンパスが置かれ、そこにスタッフが慎重に布を張っていく。その段階から、会場のほとんどのオーディエンスが、その光景に注目を始める。セッテイングが終わり、やや間を置いてキャンパスを取り囲むオーディエンスの間から、とても自然な感じで、まるで「ちょっと空けてくれる?」というような感じで、ボーダーのシャツを着た高橋潤が登場した。オーディエンスが見まもる中、下書きをし、黒のマーカでインクをいれて、シンプルな線によるグラフィックを完成していく。アーティストによってアートが生れる過程が全て見れる!とてもエキサイティングな瞬間だ。そして、その瞬間の気持ち良さをその場にいた皆で共有できたように感じた。グラフィックは3枚描かれ、手際よくDJブースの背面近くに設置され展示された。地面から壁面に掛けられ、離れて見てみると、作品の線に立体感が感じられて関心した。そして、それはDJブースのクールなセットの一部となった。

時間は、0時を超えた。この時間になってからも新しいお客さんが来はじめて、クラブっぽい雰囲気にシフトしていく。DJがチェンジして、サウンドも徐々に盛り上がりをみせ、新しい夜がスタートしていった。その後、2時過ぎまでパーティは続いていったようだ。ソーソーでのイベントは濃く、でもゆったりした時間も流れていて、そして僕たちをエキサイティングさせてくれるものだった。

次回は、4月27日。次もまた僕達の五感をフルに楽しませてくれることだろう。期待したい。

DOT SOSO #01
日時:2002年3月30日(土)
会場:SOSO CAFE
住所:札幌市中央区南1条西13丁目三誠ビル1F
soso@shift.jp.org
http://www.shift.jp.org/soso/

Text: Shinichi Ishikawa

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