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ジル・ウォン

才能あるグラフィックデザイナーであり、フォトグラファー、フィルム/デザインのアートディレクターでもあるジル・ウォン。彼女のスタジオ「BILLIE AND SUZIE」は、フォートレスヒルのオイルストリートの以前政府の建物があった地域のアートコミュニティーにある。CHALKマガジンの撮影終了後に、彼女に話しを聞いてみた。


出身は?

誰も知らないような森です。


経歴を教えてください。

ニューヨークのスクールオブビジュアルアーツでデザインを勉強して、卒業後ソニーミュージックに入社。2年半働いていました。レコードジャケットや写真撮影のアートディレクションとデザインを担当していました。サポートとリソースがたくさんあるというのは、素晴らしいことです。デザイン分野での商業面での仕事など、今までに経験したことがないようなことをたくさんさせられました。他にも企業戦略など、面白いこともたくさんありました。


今までに手がけたプロジェクトと現在やっていることを教えてください。

1. 北京での、柯星沛氏のドキュメンタリー「RED MEMORIES」のフォトグラフィー制作。
2. チャン・ワイ・ハンの第2作目のインディペンデント長篇映画「AMONG THE STARS」に出演、及びアートディレクション。愛の深さについてのシリアスでロマンチックな映画です。
3. 「ジルのショートフィルム」自分自身で撮影、編集した9分間のビデオ作品。
4. ヤウ・チンの「UNCHANGED」現在手がけているプロジェクト。
現在、未来の香港を舞台にしたインディペンデント映画のアートディレクションを担当。コステュームのアートディレクションも担当しています。パワフルで神秘的なファッションデザイナー、ビーナス・ライなどのすごい人達と共に仕事をすることができるのは、素晴らしいことです。正月に仕事をしなければならない以外は、すごく楽しい仕事です。クム・クォック・レオンとサム・リーが通行人の役を演じていて、彼らの衣装も担当しています。
5. フォトグラファーとして、今月のCHALKマガジンの写真撮影を担当。


映画制作は子供の頃からの夢だったのですか?

一度も考えたことはなかったです。その頃はマンガを読んで夢見ていました。自分が何にならなくちゃいけないのか、とか何になりたいのか考えたことはなかったです。デザインに興味を持つようになる前は、心理学を勉強していました。デザインは、私をハッピーでしてくれました。


では、なぜ映画に移行したのですか?

昔のアヴァンギャルド映画が好きなんです。その時代にはそう分類されてなかったんですけど。多分ハリウッドに洗脳されていないんだと思います。スタン・ブラケージの映画を観たことがありますか?彼は異なるフィルムのレイヤーを並置するということをしていたんです。昆虫の羽や足や体を切り取って、それをフィルムに突き刺し、編集し、再生します。30分のあいだ、昆虫の平らなレイヤーと、投影されスクリーンを通り抜けるものを目にすることになるのですが、すごく美しい映画です。


香港はクリエイティブな人達にとってつまらない場所だと思いますか?

ええ、すごく思います。実験的な素晴らしいものがありません。クリエイションが大切なのです。街では、老人がフェイクレザーを着て、シースルーの短い靴下に先のとがった靴を履いているのを目にします。
ただ1つの解決法は、ヤウ・チンの映画「UNCHANGED」のように、全ての物をミックスして1つにすることです。その結果、奇妙なものが生まれます。未来には違った物の見方があるだろうと考えるのは、すごく楽しいです。例えば、プラスチックのバッグが合法的に作られなくなってしまって、そのためにすごく贅沢なアイテムになり、ルイ・ヴィトンのバッグが安っぽくて誰も欲しがらないものになるのを想像してみてください。


今後は?

今ここでいったん終了を迎えて、今後何をするかについては何も考えていません。流れに身をまかせます。多分別の森へ行くと思います。
今後映画は全てデジタル化され、特に映画制作会社にとっては、10年後に映画を制作するのはとても難しくなると思います。こういった種類のテクノロジーの時代になってしまう前に映画を作りたいです。性格や人生、ソウル、情熱がなくなってしまう前に。


大金持ちになったとしたら何をしますか?

楽器をたくさん買いたいです。パーカッションとダブルベースが好きなので。いつか音楽を作ってみたいです。映画にはレイヤーとロケーションがあって大変だけど、音楽はもっと簡単だと思うので。


Interview and Text: Calvin Ho From Chalk Magazine
Translation: Mayumi Kaneko

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