スプリガン

HAPPENINGText: Mike Chu

3月31日から4月15日まで開催されていた香港国際映画祭が閉幕した。様々なジャンルから素晴らしい映画の数々が集められた。そのひとつ、大友克洋監修、キャラクターデザイン・作画監督に江口寿史を迎えた、川崎博嗣監督のアニメーション「スプリガン」。日本の人達はたぶんもうすでにこの映画を見たり聞いたりしているかも知れないけど、ここ香港ではあまり知られてなかった。

僕が大勢の友達と一緒に見に行った夜はどのイベントも客席は満杯で、アートやコミック、デザインなどに興味のある人がみんな集まったかと思うほど。そんなに大勢の人がいるとは思いもよらなかった。その映画祭に集められた映画は香港の様々な開催地で上映されたが、間違いなく言えるのは、香港カルチャーセンターが映画を見るにはベストだったということ。もちろん「スプリガン」もそこで上映された。

クーロンの尖沙咀(チムサーチョイ)の湾岸沿いというロケーションもばっちりで、周りの景色に気を取られているうちにショーが始まった。見終わってから友達何人かとその映画について語り合った全体的な感想は、スプリガンはかなり楽しかったということ。

まだ見てない人達のために説明すると、厳しく訓練され、高度な技術を教え込まれたティーンエイジャーの殺人者が、後に改心し救世軍の兵士になるというストーリー。その彼に対抗するのが、世界の人口を破壊し新種の人類を創り出すためにノアの箱舟を利用しようという邪悪な考えを持った少年。全ての事が、未来はひとつになって行くというメッセージを持ったアニメーションに込められている。全体のクオリティーはかなり高く、大きなスクリーンで見れば本当に言うことなし。

SPRIGGAN スプリガン
1998年・アクション/SF・1時間30分
公開日:1998年9月5日(日本)
監督:川崎博嗣
構成:大友克洋
キャラクターデザイン・作画監督:江口寿史
原作:スプリガン(たかしげ宙、皆川亮二)
制作:スタジオ4℃
https://www.studio4c.co.jp

Text: Mike Chu
Translation: Mayumi Kaneko

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