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ジェームス・ジャービス

PEOPLEText: Victor Moreno

最近、東京でミニチュア・プラスティック・キャラクターのワークショップを開催されたそうですが、いかがでしたか?

凄くうまくいったよ。東京でずっと支持し続けてくれている大勢の人たちと出会ういい機会だった。会場のお客さんたちと一緒に漫画をつくる体験が本当に面白かった。つい昨晩、ロンドンでもワークショップを開いたんだよ。

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そうなのですね。ぜひそのことについても聞かせてください。

今年の5月、アモスがKKアウトレットのショップとギャラリースペースをジャックすることになったんだ。このイベントではアモスの人気プロジェクトの展示やちょっとしたイラストの展示販売を行う予定。あと、僕とラッセルが作品について語るワークショップもいくつか開催するつもりだよ。

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Comic strip from Cycling Today magazine

ステューシーやナイキの映像作品「オンワーズ」など、ファッションブランドのプロモーションに貢献されていますが、これらのプロジェクトが始まったきっかけと、その経験から得たことについて聞かせてください。

「オンワーズ」は本当の意味でのコラボレーションができた素晴らしいプロジェクトだったよ。依頼された仕事という感覚から離れて、自らのランニングへの欲求を素直に反映させることでナイキらしさに近づこうとしたんだ。だからプロデュースも自分で手掛けた。

ナイキは素晴らしいことに、僕に完全な自由を与えてくれて、やりたいようにやらせてくれた。僕が実際に日々ランニングをしているから、ランニングの精神を表現したものがつくれると信じてくれたんだと思う。でもそのことで逆に、それ以降のブランドとのコラボレーションをより難しく感じるようになった。「オンワーズ」では完全に主導権を握れたし、企画書だって自分で書いていたから。アーティストにそこまでの権限を与えてくれるようブランドを説得するのは未だに難しいよ。

アーティストを決まった方向に向かわせず、彼らの直感を信じる良きコラボレーターとして、ステューシーもいい例だよ。そういうかたちでの仕事の方がアーティストとブランドのコラボレーションが次に繋がっていけるし、ある種の品位をもったものを生み出すことができると思うんだ。

ステューシーとマーヴェルとのコラボレーションについてですが、彼らと仕事をしてみていかがでしたか?

アーティストが自分の好きなマーヴェルのキャラクターを再解釈してつくる、というプロジェクトでステューシーに呼ばれたんだ。僕はすぐに「シング」(「ファンタスティック・フォー」のキャラクターの一人)を選んだよ。ある程度成長して「2000AD」のようなイギリスの漫画に興味を持ちはじめた時でも、ジャック・カービーの描く「ファンタスティック・フォー」が好きだったんだ。だから、選ぶのが簡単だったよ。

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ご自分でTVアニメのシリーズを手掛けようと思ったことはありますか?

「ヴォーティガンズ・マシーン」のシリーズをやる話し合いが何年か続いているんだけど、いい契約が結べそうだよ。

それは楽しみですね。最後に、ご自身のロンドンのスタジオについて教えてください。

ウィル・スウィーニーとソフィア・プランテラ(元サイラスのデザイナー)とバービカン(劇場施設の名前)の近くにあるスタジオをシェアしているんだ。僕の机の上はいつも散らかっているけど、ウィルの机の上は対照的でいつも片付いている(笑)。家から10キロほどの場所にあるから、自転車か徒歩で通っているよ。たまに遠回りしてリッチモンド公園を通ることもあるけど。あと、美味しいフィッシュ&チップスのお店が近くにある。これは重要なポイントだね(笑)。

Text: Victor Moreno
Translation: Eri Tsuji

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