コージーダン

PEOPLEText: Lotje Sodderland

Kozyndan
Puzzling Inside and Out, for the “Beneath the Surface” exhibition

コージーダンにとって、典型的な一日とはどのようなものですか?

ダン:うーん、それはなかなか難しくも素晴らしい質問ですね! よくわかりません。僕たちの日常はおかしいことだらけなので。

コージー:そうですね、何が典型的というと難しいですね。仕事をしているか、そして何の仕事をしているかによりますね。

ダン:だいたいは、コージーの起きる数時間前に僕は起きてますね。ネットサーフィンをしたり、朝食を探しまわったり、メールを書いたりして朝はゆっくりスタートするのが好きです。そしてコージーが10時からお昼までの間に起きてきて、お昼頃にジムに行ってランチを食べるのが基本です。そしてどちらかが何か用事を足しに行きますね。銀行や郵便局に行ったり、ポスターにサインをしにちょっとオフィスに戻ったり、といった感じです。基本的にはランチの前にアートに取りかかることはありません。そして夜中の3時ぐらい迄でしょうか、沢山のテレビ休憩を挟みつつ、インターネット(旅行のプランやポルノのリサーチ等)、ビデオゲーム、ディナー、そして何かしらぐずぐずと先延ばしにしていることなど、いろいろ考えながら仕事をします。締め切りが近いときはとにかく疲れるまで働き通します。最近はその時かけているオーディオブックを聞きながら、そのままヘッドフォンをつけっぱなしで寝ていることが多いです。

Kozyndan
Ueno Ghetto, for the “Beneath the Surface” exhibition

現在のホームタウン、ロサンゼルスの今のデザイン、アートについてどう思われますか?

コージー:素晴らしいと思います。才能も豊富にあるし、デザイナーやイラストレーターに必要な量の仕事もあると思います。良質なアーティストのための活気のあるギャラリーをサポートするお金もありますしね。景気もいいし、世界のエンターテイメントの中心としてクリエイティブな人々が引き寄せられていると思います。アーティストにとっては、とても良い環境でしょう。

ダン:変わった街だけどすごく居心地がいいんです。貧富の差や文化の違い、民族問題などで人々は分けられているんですが、みんな一緒に混ざっているんです。不思議なものの繁殖地のような場所、と言えばいいのでしょうか。そしてすごく街が広く感じます。良い交通手段は無いとしても、僕たちの知っている街のなかでは一番の広さだと思います。物事はその広さ故に少し隠れてたり、表にでていない感じがして、まわりの同じようなことをしている人々の影響を受けずに自分のやりたいことをやれる環境だと思います。こういった孤立感が僕は好きなんです。この土地で作られた様々なものにそういう余裕があると思います。僕たちはあまり最近のデザイン、アートシーンについて行こうという姿勢ではありませんし、アート関連のオープニング等に顔を出すよりハイキングをする方を好んだりしていますが、この土地の友人達の作品とそのクオリティ、そして彼らの成功から、ロサンゼルスはとてもクリエイティブで、活気に満ちあふれていると言えるでしょう。

Kozyndan
Small Town Lovers

影響されたデザイナー、アーティスト、本などは何かありますか?

ダン:いつもこの質問は難しいですね。僕たちのスタイルがどこから来ているのか、どういうアートが好きだ、ということをあまり考えたりしないので。最近好きなアーティストは、僕達がすでに一緒に仕事を始め、スタイルが確立された後に発見した人々ばかりです。ただ、東京のミヅマアートギャラリーで展示されているアーティスト達は本当に素敵な人ばかりで、山口晃、会田誠、近藤聡乃、 青木京太郎などが好きです。一風変わった、細かい複雑な作風を好む僕達ですが、これらの人々の影響があると言えるかどうかわかりませんが、今とてもお気に入りのアーティスト達ですね。

コージー:漫画家のジョーダン・クレイン、クリス・ウェア、ウィンザー・マッケイ や、絵本作家のデューギン&デューギナー、ワンダ・ガアグ、デイヴィッド・ウィーズナーなどの作品もお気に入りです。そして何よりも、私の人生は音楽に影響を多く受けています。食べること、息をすることが必要不可欠のように新しく挑戦的な音楽が私には必要なのです。私達の作品自体は動物や自然界からの影響を受けたものがほとんどで、そうでないものを探すのが難しいくらいです。仕事をしていないときはハイキングやスキューバダイビング、動物園に行くことを楽しんでいます。

ダン:そうそう、昨年彼女はスキューバダイビングを始めてかなりハマってしまったんです。沖縄、タイ、ハワイ、オーストラリアに行ってきて、そのため水場でのバニーフィッシュの作品がほとんどになってしまったんです。

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