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グルドバーグ・マガジン

THINGSText: Gudrun Rau

グルドバーグ・マガジンの副題は「アート、グラフィック、デザイン、フォトグラフィー、そして明瞭な思想のための雑誌」となっている。アートだけのを載せる雑誌ではないと主張するエディター、しかし紙面そのものがすでにアートの作品のようである。実際掲載されている作品はグルドバーグのために製作されたものであり、さらに世界中で2000冊のみの限定発行なのだ。

GUDBERGマガジン

現在のところ、「世界中」とは、ハンブルグやミュンヘン、ライプチヒ、ベルリン等のドイツの都市を意味する。しかしサンフランシスコや東京でもいくつかコピーを見つけることができるが、それはエディター達がどこを旅行したかによるのである。もし貴方がそれを見つけることができたとしたら、それはもう無料で貴方のもの。しかしこれらの都市以外ではコピーを見つけるのが困難となってからは、購読が可能になり年に4回私達の住所に届くようになった。エディター達はいつの日かコレクターズアイテムになること間違いない、とにらんでいる。

GUDBERGマガジン
Spielplatz3000

ということをふまえて考えると、きっとコピーを丁寧に扱い、熱心に注意深く読み、しまいには神社にも祀れるかもしれない。でももしあなたがSpielplatz3000によるカラフルなグラフィックやニーナ・ブラウンとそのその友人らによる素朴な絵や、カールソンウィルカー社によるコンピューターのエラーのようなグラフィック等が好きであれば、切ってポスターのように壁に貼ってもいいし、むしろクリスマスプレゼントの包装紙として使ってもよいだろう。

GUDBERGマガジン
Nina Braun

シルクのような触り心地の大きな新聞紙のような紙は、このような取り扱いにも耐えれるほど十分に強い作りになっているのだ。DDCコンペティション、「Good Design 2008」で創刊号が賞を獲得した際の、デイビッド・カーソンによる最近のデザインを思い出させる、素晴らしい素材とクリアなタイポグラフィーの使用法である。

GUDBERGマガジン
Karlssonwilker inc.

創刊号は主にドイツ人アーティストをフィーチャーしていたが、二回目の発行ではすでにカールソンウィルカー社やマット・シバーといったアメリカからのアーティストを招いていた。将来的にはこのような国際的な動きがもっと強くなるだろうし、それゆえに世界中のアーティストからの寄付はいつでもウェルカムなのだ。

GUDBERGマガジン
Matt Siber

アート、グラフィック、デザイン、フォトグラフィーが国際的、かつ簡単に理解されるように作られているが、カタリーナ・トランバッハとダニエル・ショップスによる、超現実的なミリオネア達のタイ旅行についての詩が残念ながら英語に翻訳されておらず、「明瞭な思想」はドイツ語圏の人々のためだけになってしまったようだ。

国際性についてはまだまだ実現できていないと彼らは主張するが、グルドバーグ・マガジンはアートシーンの動きをを反映する、確実に将来有望な雑誌であることは確かである。

Gudberg Magazine
住所:10 Mittelweg, 20148 Hamburg
TEL:+49 40 8195 150
https://www.magazingudberg.de

Text: Gudrun Rau
Translation: Junko Isogawa
Photos: Gudrun Rau

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