「アド・オン」

PLACEText: Christina Merl

あなたは毎日バスタブの中でベリーニ(白桃を使ったカクテル)を楽しむタイプの人? 山に登って山頂にたどり着いた時、へとへとになった体を夏の太陽が照りつけるのは好き? ロマンティックな庭園で恋人の唇にキスはする? クラブではダンスに明け暮れる? 建築には関心はあるだろうか?

ウィーンのウォーレンスタインプラッツ・スクエアでは、これら全てのことが特別な環境でできてしまう。「アド・オン」というタワーのような建造物がある場所だ。

「アド・オン」はペーター・ファッティンガー、ベロニカ・オルソ、マイケル・リーパーの3人の建築家によって設置された。20mもの高さがあるその建造物は6週間の限定で、若者からお年寄りまでをファンタジーの世界へ誘うのと同時に、この街の夏を楽しませ、アートや建築の文化について考えさせるべく、この場所に設置されている。

見た目にインパクトがあるだけでなく「アド・オン」が何故そんなに特別なのかというと、それぞれの階に沢山の様々な物があるからだ。例えば、DJボックス、バスタブ、庭、バーがあり、それぞれ細かく木のフェンスや、庭の植物、バーベキューの設備などが施されている。それらには、触れて楽しむこともできるし、訪れる者それぞれの生活にどのようにマッチするか、考えることができる。

それだけではなく、この夏のシーズンに(その後も続けばいいが)ウォーレンスタインプラッツ・スクエアを鮮烈な場所に変える、様々なカルチャープログラムもある。ファッション・ショー、DJプレイ、映像パフォーマンスなどが毎日訪れる何百人もの客を魅了してきているのだ。

また、会場となっているクンスト・オフェンリッシェン・ラウム・ウィーンの公共アート団体は、プライバシー、パブリシティー、窃視などの問題を統括する。というのは、その周りの住人が、そこに訪れる客やアーティスト、作品を見ることができたり、同じようにその住人も客に見られたりし、実際に問題になっているからだ。

しかし、その3人の建築家本人たちも、24時間建築物を監視することに同意した。近所に住むトルコ人の子供達が、そのタワーを遊び場にしてしまったのも予想されなかったことだが、ダイナミックな見地からそれは歓迎されることになった。自分は名うての住人だと思い込み、建物の1階に隠った人もいた。さて、ではあなたならこの「アド・オン」に何を “アド” する(加える)?!

Add On. 20 Hohenmeter
会期:2005年7月17〜31日
会場:Kunst im offentlichen Raum Wien
住所:93/2/24 Mariahilferstr., A-1060 Wien
TEL:+43 (0)1 969 1900
info@add-on.at
https://www.add-on.at

Text: Christina Merl
Translation: Yurie Hatano
Photos: Courtesy of Add On

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チーヤン・チェン
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