ホテル・フォックス

PLACEText: Ayako Yamamoto

デザイナーズホテル、ホテル・フォックスが、4月2日、デンマークの首都、コペンハーゲンにオープンした。若い世代をターゲットとした「フォルクスワーゲン・フォックス」の発売キャンペーンで、2一人のアーティストが61個の部屋をリデザインしたこのホテルの他、21日間にわたって、昼はプレス関係者に「フォックス」のお披露目、夜はライブ会場となる「クラブ・フォックス」、フォックスを使ってアーティストたちがアートカーを作る様子を公開する「スタジオ・フォックス」の3つの会場で行われている。


Hotel FOX

北緯55度に位置するコペンハーゲンは、4月になったばかりだというのに、なかなか日が暮れない。キャンペーンのためにレンガ造りの倉庫を改造したクラブ・フォックスの前に置かれた黄色い「フォックス」が夕闇にまぎれ、ライトアップが始まった午後8時頃、ホテルフォックスのレセプションパーティーが、クラブ・フォックスに併設されたレストランで行われた。


Opening Night

照明を落とした会場には、DJの作り出す音楽が流れ、参加したアーティストの映像作品が壁一面に映し出されていた。その中で、このプロジェクトに関係した沢山の人々が、ソファーでくつろぎ、このプロジェクトの開始を祝っていた。とはいえ、ホテル・フォックスに参加したアーティストたちは3、4週間に渡った作業を終え、スタッフとともに達成感に溢れ、さながら打ち上げパーティーのような興奮状態でもあった。


Birgit Amadori and Kinpro (Chisato Shinya)

会場の3ケ所にクッキングテーブルが置かれ、スタッフが場所を替えながら、料理を作っていく。おそろいの黒い衣装をまとい、メイクをしたスタッフたちが人々の間を縫うようにして、ガラスの板や試験管の中にさしたアーティスティックな料理を運ぶ中、皆、リラックスした雰囲気で会話を楽しんでいた。


Xavi and Elisa (Freaklub)

スペインはバルセロナを拠点とし、グラフィティなどストリートでの活動からアニメーション、服のデザイン、ショップのウィンドー、レストラン、雑誌、本のデザインと活躍する陽気な二人組、フリークラブの2人、ザビとエリサは、『人々がリラックスするための場所をデザインするということは、大きな責任がある』と言う。 ホテル・フォックスの部屋について『キャラクターが眠りに落ち、夢がやってきて、部屋全体を満たす瞬間を説明するようなストーリーを作りたかった。宿泊者がスィートな夢を見れますように。』と語った。

続きを読む ...

【ボランティア募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。
MoMA STORE