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ボゼン・ボルツァーノ自由大学

PLACEText: Loredana Mascheroni

プロとしての技術を磨くだけではなく、個人としてのクォリティーを高めるのが、この大学の特徴だ。そのことで、何をいつ学ぶのか、という自立心が早いうちに生徒に芽生えるのである。いわゆる試験というものはない。次のプロジェクトに進むためにテストに合格しなければいけない、という制限もない。このコースでは全てのプロジェクトへの参加が条件だが、出席数の問題もないのである。授業としては、デザインプロジェクト、講義、セミナー、語学コース、特別コース、ワークショップが用意されている。講義とワークショップはセミナーで行われる。すでに主だった4つのセミナーが企画されており、用意された8つのプロジェクトのうち、4つを生徒が選ぶことになっている。それだけではなく、この就学中は14のコースとセミナーの受講が必須とされており、ワークショップではスペシャルコースを5つ受講しなければならない。一学期以降は、どの科目を取り、いつそれを終了するかは、生徒自身にかかっているのだ。3年間の間に、自分の進むべき道を変更するのも、そして大学で行われている科目は、国際レベルで承認された教育単位システム(ETCS)によって構成されているため、他の大学への編入へももちろん自由なのである。

デザインプロジェクトは、アート・デザイン科では核となる重要な存在だ。デザインというプロセスにおける多分野にまたがったコンセプチュアルな段階は、瞬時に実践と実行に移されることで実現化される。またデザインを周知した教授の監修の下作品を制作することができ、その教科における知識をふんだんに身につけることができるのだ。それぞれのプロジェクトに参加できる人数は、最高でも20名。これは、生徒一人一人に充分に目を配ることを考慮してのことだ。その教鞭も、国際的でハイレベルなものである。アントニオ・ベニンカーサ、セバスチャン・ベルグネ、クノ・プレイ、カトリン・アンドロスチーニ、マイケル・コーサー、ステファニー・クバネック、クリス・クロイス、マルチナ・ドレクセルが、今年集められた「デザイン・リーダー」と呼ばれる教授陣だ。

オプションも多く揃っており、どれも興味深いものばかり。これは学部長のクノ・プレイの御墨付きだ。日々の生活の中で使えるデザインオブジェクト、テクニカルシステム、サービス、グラフィックデザインプロジェクトの企画、メディアとウェブデザインで使われる企業のアイデンティティとグラフィックデザインなどを学ぶことができる。それぞれの市場でのプロとして要求されるものは、常に新しいものへと変化していくのに対応して、コースも多様化されているのだ。

Facolta’ di Design e Arte
住所:Piazza Domenicani 3, Bolzano, Italy
TEL:+39-0471-315 611
design-art@unibz.it
https://www.unibz.it/design-art/

Text: Loredana Mascheroni
Translation: Sachiko Kurashina

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