袁廣鳴「記憶のスキャン」展

NEWSText: Aya Shomura

《消えゆく風景̶−葉である理由》2007 年、動態デジタル・イメージ 9 分、courtesy of Yuan Goang-ming

《消えゆく風景̶−葉である理由》2007 年、動態デジタル・イメージ 9 分、courtesy of Yuan Goang-ming

三菱地所アルティアムでは、台湾をはじめ、国際的に高く評価されるアーティスト袁廣鳴(ユェン・グァンミン)の個展「記憶のスキャン:袁廣鳴のビデオアート1992-2014」を10月5日まで開催している。
ビデオアートのパイオニアとして表現の地平を切り開いてきた袁の初期作品から2014年に制作された最新作品《エネルギーの風景》、《占領第561時間目》まで、9つの代表的な作品とビデオ・ドキュメンテーションによって創作を辿る。

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袁廣鳴の作品は、常に個人的な日常生活を出発点としてきた。袁の制作は、まず心の中にある何かを捉えるために、極力頭を使わないように努力するところから始まる。手を動かしてみる。 風景を見に行ってみる。そうして体感するものを、映像に落とし込んでいく。木工や鉄工を駆使した手作りの撮影装置をはじめ、想像を絶するアナログ/デジタルな作業の積み重ねが、作品を支えている。袁は、いったん彼の頭の中を通して処理されたコンセプトを、作品をとおして提示するのではなく、言葉にならない感覚を、鑑賞者に出来るだけ直接そのまま引き渡したいと考えている。それが、作品制作のプロセスにも表れているのである。

魚、鳥、海、森林など、自然のイメージが頻繁に現れる一方、袁の描く都市のイメージは無人であったり、或いは廃墟であったりと、どこかいびつである。最先端のデジタル技術を駆使しながらも、作品には常に文明批判的な要素があることも、袁作品のひとつの特色であるといえる。

※岩切澪(美術ライター、台湾美術研究)のテキストより一部抜粋

記憶のスキャン:袁廣鳴のビデオアート1992-2014
会期:2014年9月6日(土)〜10月5日(日)
時間:10:00〜20:00
入場料:一般/400円、学生/300円
会場:三菱地所アルティアム
住所:福岡市中央区天神1-7-11 イムズ8F
TEL:092-733-2050
http://artium.jp

Text: Aya Shomura

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