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リッキー・パウエル

PEOPLEText: Victor Moreno

リッキー・パウエルは、ヒップホップとニューヨークのナイトライフを記録したシルバープリントで有名な写真家だ。ニューヨークで生まれ育ち、いるべき場所と時間の中で30年以上を過ごしてきた。そして小さなミノルタのカメラとともに様々な場所に赴き、あらゆる瞬間を捉え、永遠にしてきたのだ。

パブリック・エナミー、ビースティ・ボーイズ、ランDMC、バスキア、キース・ヘリング、シンディ・クロフォード、グレイス・ジョーンズ、マイク・タイソンといったセレブリティや著名人たち…。彼に撮られていない人なんていないんじゃないか、とさえ思えるほどに、数多くの人々が彼の(ドキュメンタリーワークである)ストリートフォトグラフィーとポートレートに登場してきた。またバスケットボール通でもある彼(の作品)は、アメリカの歴史の中で特筆すべき時代 ーヒップホップとグラフィティアートの興隆が目覚ましく、NBAが全盛期を迎えていた、音楽とアートとスポーツが衝突しあう時代ー を象徴している。

現在行われている世界ツアーをスイスのサステイナブルブランド・デディケイテッドが支援してくれたおかげで、夜のストックホルムで彼に会い、話を聞くことができた。

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© Ricky Powell

写真家であるあなたと、被写体である人たちとの間に起きた化学反応について、聞かせて頂けますか?

それぞれのシチュエーションが独特で唯一のものだよ。というのも、扱わなければいけない人たちが、そういう人たちだから。うまくいけばその化学反応は正しく機能するけれど、関わる相手がどんな人かによって変わってくるし、そういうものだな、と思う。

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Jean Michel Basquiat, 1986 © Ricky Powell

どのタイプのカメラから(キャリアを)始められましたか?

ミノルタだよ。

ついにデジカメに乗り換えられたのですね。

そうなんだよ。誰が何をくれても、例えば写真家仲間が最近2006年物の一眼レフカメラをくれたんだけど、結局使わなかった。あまりにも大きかったから。僕は自分の服にフィットする、どんな時でもパッと出せて一瞬を切り取れるようなカメラで撮った、気軽な写真が好きなんだ。被写体が写真を欲しがった時のために、ピンボケしそうな古いミノルタのカメラでルックブックの撮影をするんだけど、そんな時彼らに『撮らせてくれてありがとう。僕がどんなカメラを使っていても、変な顔をしないでね』ってよく言っている。そしたら彼らはこう答えるんだよ。『そんなことしないさ。君のやり方を知っているし、それが私たちの求めるものだから』ってね。

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Cindy Crawford, 1988 © Ricky Powell

80年代から現在に至るまでの間で、仕事のやり方に変化はありましたか?

仕事のスタイルは、変わらずずっと同じだよ。僕は(インスタグラムの)ハッシュタグに 「bummysophisticated」(くだらないおしゃれ)という言葉を使っているんだけど、それが自分のスタイルだと思っている。他に使うハッシュタグだと、「Unclesloppy」(だらしないおじさん)、「accidentally fashionable」(思いがけない流行)、「fashionable by accident」(アクシデントによるカッコよさ)、「Organic」(本質)とか… あと「Fantastic」も(笑)

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Public Enemy, 1988 © Ricky Powell

ビースティ・ボーイズやランDMCといった著名な人々と密接な関係にありますが、あなた自身もグラフィティを描いたりされるのですか?

僕は少年の頃、グラフィティーライターだったんだ。自分の楽しさのためにくだらないものを描いているような、アマチュアだったけどね。それと僕は自分自身がグラフィティシーンと繋がっていると思っている。沢山のグラフィティライターたちと一緒に成長してきて、その多くが伝説的な存在になって…つまりそれは、グラフィティカルチャーの中で成長してきた、ということでもあるから。
僕はグラフィティを描くようなスタイルを(写真と)合体させたりしてきたけど、かといって何かしらのものになりたいと思ってはいないんだよ。僕は僕だし、どこに行っても、そこでどんなことが起きても、ばっくれてしまうからね。僕は僕にとっての大切なことを見つけるんだ。

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