アブソルート・アート・アワード 2013

HAPPENINGText: Victor Moreno

今年のアート作品部門の最終候補者リストには、アンナ・ボヒジャン、セアスター・ゲイツ、ゴールディン+セネビー、レナータ・ルーカスとセス・プライス、論文部門はラース・バン・ラーセン、ルイス・カムニッツァー、ココ・フスコ、ヒト・スタヤル、ハムザ・ウォーカーらが名を連ねた。

2万ユーロの賞金授与の他、受賞者には、作品部門には上限10万ユーロの新作制作費、論文部門には上限2万5千ユーロの出版及び販売支援が、夢のプロジェクトを実現する機会として与えられる。この支援は前提として、アブソルートのパートナー機関による寄付によって成り立っている。

新しい賞の形態と共に、アブソルートは2013年のアートアワードのために新しい審査員を招集した。キャロリン・クリストフ=バカルギエフが審査委員長を務め、審査員にベアトリクス・ルフ、チェス・マルチネス、マリア・リンドという3名の優れたキュレーターと、著名なアーティストであるスーザン・ヒラーを加えた。

XP9U0002.jpgそして夜には、スウェーデンのロイヤルファミリーが幾つか住居を構える街の北部の庭園の一つの中にある温室の様な美しい「バタフライ・ハウス」にて、ガラ・ディナーが行われた。ディナーは正に祝賀会で、クリエイティブな人々、アーティスト、著作家、キュレーターと、そして会社に近しい人達という、素晴らしい参加者との記念すべき夜となった。結婚式さながら人々は集い、前菜、メインとデザートの合間にバンドが通路でパフォーマンスを行った。Performance写真の暗室を設置し、皆がポートレートを撮ってゼラチンシルバープリントを持ってかえる事ができるという面白いアイディアもあった。毎年このような優れた出席者を集め、現在会社の目玉となったこの独特な趣を創りだすことに成功したことは、アブソルートにとって功績である。

アワードは年齢や地域によって限定される事無く、2013年には作品部門に75名、論文部門に15名のノミニーが挙がった。アブソルートは現在アートバーゼルの准パートナーで、アートバーゼル・カンヴァセーションズの代表パートナーである。アブソルートのホームタウンであるスウェーデンの首都、ストックホルムは、国際的なプレスや受賞者のホスト役を務めて来た美しい場所である。

街の中心に、アブソルートはイベント、ミーティングやカンファレンス用のスペース、そしてアブソルートのクリエイティブな世界を表現するショールーム「アトリエ」を持っている。9月20日の朝にアワード受賞者の発表がなされたのもここにおいてであった。

Text: Victor Moreno
Translation: Marie Okamura
Photos: Victor Moreno

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