
もしかしたら、音楽を聴きながらダイビングするという考えが胸をよぎった経験があるかもしれない。今、この瞬間に、アップル社のエンジニアが水中iPodを開発しているかもしれないが、そのような経験を楽しみたいなら、ウェットサウンドがその選択肢となるだろう。このウェットサウンドを提唱しているジョエル・ケヘンは、ブリティッシュカウンシルが支援しているロンドンを拠点にしているプロモーターで、ヨーロッパ中を巡回興行しており、2010年にはさらに拡大していく予定である。
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このプロジェクトを始めた経緯を教えて下さい。
2002年からロンドンでいろいろなアートやサウンドイベントを行ってきました。友人が水中スピーカーで音楽を演奏しているスパに最近行ったという話を聞いたときに、公共のアートスペースとしてプールを使用してサウンドアートイベントをやってみようと思いました。
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なぜ水中では波動がよく伝わるのか簡単に教えてもらえますか?
水は空気よりも緻密で音を空気よりも早く伝えます。また、通常の音伝導メカニズムや内耳を刺激する過程を大きく回避して、頭蓋骨に直接音を認識させます。この方法により、音をはっきりと詳細に認識できるようになります。これは鯨が長距離でコミュニケーションを取る方法と同じです。
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ウェットサウンドは、聴衆は特殊なゴーグルや酸素ボンベなど提供され、バンドがステージの代わりにクリスタルカプセルの中に入って演奏する水中のショウということですか?もしくは、メジャーなバンドに妥当な予算があれば、そのようなショウが可能ということですか?
実際にはそのようなことを考えましたが、予算の問題とは関係なく解決が必要な技術的な障害がいくつかあります。聴衆がそのような器具で心地よくなるとは思えませんし、呼吸音が騒々し過ぎますよね。現在は、スキューバのパフォーマンスアーティストを探しています。人間がエラをもっていたらなってね。
このイベントで作り出す音やその構成の目的について教えて下さい。
アーティストが水中再生して作ったサウンドアートを基にオーディオコラージュを作成し、これらの作品に物語構成をミックスさせます。私が担当しているラジオ番組・リゾナンスFMの「サウンドスープ」で行っていることと似ています。サウンドスープは、様々な種類の音楽や、場所によるレコーディング、サウンドFX、映画からの抜粋、など自由に操作してミックスしています。
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光はこのイベントに必要な重要な要素ですか?
はい、非常に重要です。特に、光の量を少なくすることが大切です。一般的に、暗闇の中では音にさらに注意が行くので、ライフガードの仕事の邪魔にならない程度の必要最低限の光を水中ライトに使用しています。
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これまでの巡回ツアーの反響はいかがでしたか?
ツアーは非常に素晴らしく、地元の自治体やアーティストからも非常に良い反応を頂きました。イギリスに2度、ノルウェー、コペンハーゲン、ストックホルムにも訪れました。ストックホルムでは、1905年にアールヌーボースタイルで建設された今まで見た中で一番ゴージャスなプールで、パフォーマンスアートのプロモーターのフーチー・クーチーとコラボして興行しました。ヘルシンキでは、晴れた日の屋外オリンピックプールを使用して、ヘルシンキフェスティバルの一環として、ケミアリセット・イスタヴァトのライブバンドとスキューバパフォーマーのユッタ・アアルトとパフォーマンスしました。トロンハイムでは、フリーダイバーの水かきの上にコントローラーを置いて音を演出しました。ロンドンでは、2つの異なるサウンドシステムを用意。サウンドアーティスト2組がそれぞれを演奏する音を、その用意した2つのサウンドシステムを通じて3つに区別したサウンドスペースを作り出し、水の中にいる聴衆の場所に応じてミックスさせるというものでした。全てのインスタレーションがプールの場所、聴衆の場所など異なります。聴衆にはあらゆる年代層がいて、今までサウンドアートを聞いたことない人、チャート音楽以外には興味を持ったことがない人が、夢中になっているのを見ることができました。
ヨーロッパ以外のプロモーターが、このショーを呼び込みたい場合はどうすればいいでしょうか?
企画内容を私に連絡下さい。サウンドアートギャラリー同様、聴衆によって異なるいくつかのウェットサウンドのセッションがあります。私に必要なのはプールだけです。
ブリティッシュカウンシルは素晴らしい機関ですが、このようなイベントを行うにあたり非常に重要な役目を果たしていると理解していますがいかがですか?
ブリティッシュカウンシルはスカンジナビアツアーの資金を援助してくれました。
他に携わっているプロジェクトはありますか?
スクラップクラブを共同制作しています。スクラップクラブは公共の破壊主義者活動のひとつで、聴衆は、様々な家庭器具、コンピューターや家具や車などを粉々にします。アムステルダム、ニューキャッスルで行い、非常に面白いものでした。
先ほど述べたように、毎週放送するラジオ番組のサウンドスープではサウンドコラージュを行っています。まだ始めたばかりのとても面白いサウンドプロジェクトにも関わっていますが、ウェットサウンドは来年に向けて、さらに面白い方向へ向かう予定です。
Joel Cahen
Creative Director Curator, Newtoy
Tel: +44 (0)7908 374 952
joel@newtoy.org
http://www.newtoy.org
Text: Victor Moreno
Translation: Kazunari Hongo