バルティック

PLACE

斬新で精力的な企画展を展開、イギリス内外から注目のアート・ギャラリー

バルティック

ニューカッスルは正式名称をニューカッスル・アポンタインと言い、北東イングランドの最大の都市である。市内を流れるタイン川沿いの夜景は、テムズの夜景に慣れたロンドンっ子でもうっとり見とれてしてしまうこと受け合い!
タイン川を挟んだ対岸は、ゲイツヘッドと呼ばれる再開発地区となっており、その一環として建設されたゲイツヘッド・ミレニアム橋のふもとに、ちょうど位置しているのが、「バルティック」である。


バルティック

バルティックは1950年代に建てられた製粉倉庫を改築し、2002年にスタートした。常設展を持たず、常に斬新で精力的な企画展を展開していることで、イギリス内外からの注目を浴びているアートギャラリーである。6フロアの広々とした展示スペースはもちろんのこと、ガラス張りのエレベーターに乗って最上階まで上ると実はタイン川のベストビューを臨むことができるのも知っておきたいところ。

バルティック

2階部分は、ラーニング&アクティビティスペースになっていて、奈良美智のイラストで囲まれたライブラリーや、フィリップ・スタルクデザインのキッズサイズチェアが置かれた閲覧場所が設置されている。子供向けのワークショップなども展開されているようであるが、どちらかというと大人がこどもの気持ちになって絵本を手に取って遊んだりできるスペースとしても使われているところが微笑ましい。

バルティック

同ギャラリーは過去に、グラフィティやグラフィック・アートをテーマに今やカリスマとなったバンクシーや村上隆の作品を紹介した「スパンク・ザ・モンキー」、世界中からのビートルズファンによるインスタレーション「Candice Breits」といったエキシビジョンが話題を呼んだ。

「話題に」、といえば実はつい先日も、バルティックを舞台に美術表現の自由をめぐる事件が起きたばかり。アメリカンフォトグラファー、ナン・ゴールディンによる147枚で構成されたフォトシリーズ「サンクスギビング」の公開中、その中の一枚が児童ポルノにあたるとされ警察に押収されてしまったのである。その一枚をのぞいた形では、一連の作品が意味をなさないというアーティスト自身とそのコレクションの持ち主であるミュージシャンのエルトン・ジョンの意向により、この企画展自体がほんの数日で終了してしまったのはまったく残念なことであった。

さて現在公開中のエキシビジョンのひとつは、地元ニューカッスル出身のアート・コレクター、アニタ・ザブロドウィックのコレクション。ザブロドウィック財団の新しいアートスペース176が、ノースロンドンにお目見えしたのも記憶に新しいが、こちらの企画展では、ギルバート・ジョージ、トレイシー・エミン、エド・テンプルトン、そして奈良美智の作品を一同に会している。

baltic-007.JPG

最後にどうしても外せないのがギャラリーショップ。たとえ全フロアを回る時間がなくてもここはぜひ訪れたい。グラウンドフロアに位置する広いショップスペースは、書籍もデザイングッズもかなりの充実ぶり。ニューカッスルのランドマークともいえるエンジェルの像のミニチュア・フィギュアなんかも、バルティック・オリジナルグッズとして販売されています。

BALTIC Centre for Contemporary Art
住所:Gateshead Quays, South Shore Road, Gateshead, NE8 3BA UK
TEL:+44 (0)191 478 1810
開館時間:10:00〜18:00

Text and Photos: Sayaka Hirakawa

【ボランティア/プロボノ募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。
コントワー・デ・コトニエ公式通販サイト | 2016 SUMMER SALE
MoMA STORE