シメオン・ネルソンズ 展

HAPPENING


ホワイトチャペルの裏通りで、エラスティック・レジデンスのわかりにくい境界線に踏み入る。ドメスティックギャラリーとパブリックギャラリーの狭間のアートという曖昧さを目にしながら、私たちはここで人間のインドアとアウトドアの関係というもう1つのジレンマに直面する。

シメオン・ネルソンズのインスタレーション「Terroir/Boudoir」は、人間性というものが自然の恐れやインドアの安全性から自ずと形成されたものなのか、それともアウトドア・パラダイスとの関係の中でインドアという領域ができたのか、ということを探究する。

インスタレーションに入ると、レザーカットによりゴシック式に美装されたベニヤの円柱が部屋の端まで巡らされているのが見える。その規則正しいアレンジの円柱は、それとは正反対の装いがなされたカンバ材の若木と合わさり、森から森へと移動しているようだ。この両方のセッティングの中で、円柱や枝の荒削りな端部分は、カーテンやドレスに見られるレースの切れ端で覆われている。

このインスタレーションは、恐れと安心という、互いに疑問を持ち合う関係である2つの異なる要素を併合しているように見える。人間のインドアへの退きは、自然の代償として人間自らの世界や内部への引きこもりを表してきたのだろうか?それとも、インドアへの非難が最後の砦であるという、自然の脅迫なのだろうか?

人間はまた自ら、自然やその疎遠の関係を問い、答申する。私たちは恐れから逃げ、抑制して来たに違いないのだ。それなのに一方で、インドアの領域に残されたままなのである。

ここ、インドアの世界では、アウトドアと同じく“でこぼこの過酷さ”に直面する。しかしその場合、ひからびた枝の場所で、人間の手によって作られた難解なゴシックパターンに組織、制圧もされるのだ。どちらの場合もまだ、自然やアウトサイドからの人間性を見せかける構造をやぶり、カーテンやドレスになることができる。

人間は、どのような価値をもって社会契約をつくってきたのだろうか?

シメオンネルソンズ インスタレーション
Terroir/Boudoir explores the relationship humanity
会期:2005年5月8日まで
会場:Elastic Residence
住所:22 Parfett Street, E1, London (Tube: Whitechapel map)
TEL:020.7247.1375

Text and Photos: Arun Koriech from UNARMED London
Translation: Translation: Hazuki Sekine, Yurie Hatano

【ボランティア/プロボノ募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。
コントワー・デ・コトニエ公式通販サイト | 2016 SUMMER SALE
MoMA STORE